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研究
微量全血培養による染色体分析法の研究
著者: 原一子1 土屋俊夫2 河野均也2
所属機関: 1日大板橋病院中央検査部細菌検査室 2日大・臨床病理
ページ範囲:P.637 - P.642
文献購入ページに移動1959年Lejeuneらによってはじめて明らかにされたダウン症候群の染色体異常の報告をはじめとして,クラインフェルター症候群,ターナー症候群,猫なき症など染色体分析を行なうことにより診断が確定される疾患が多数報告されて以来,臨床検査としての染色体分析検査が重要視されてきている.
染色体分析に用いる標本の作製法も改良され,現在では,末梢血液の培養によるMoorheadらの方法1)が一般に用いられ,比較的手軽に行なえるようになった.しかしながら,このMoorheadの原法に従うと,多量の血液を必要とし,特に染色体分析検査の必要度の高い乳幼児期の患者については多量の採血が困難であり,十分な検索を行ないえないことが多かった.この点を改良すべく,使用血液の微量化についての研究も多数なされているが2-5),いずれも操作が繁雑であったり,微量化が不十分であり満足すべき方法とはいえなかった.
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