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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査16巻7号

1972年07月発行

雑誌目次

カラーグラフ

アニサキス症—特にその病理診断

吉村 裕之

pp.680-681

従来,消化管,ことに回腸末端部における非特異性限局性腸炎,回腸終末炎(Ileitis ter-minalis)またはクローン病(Crohn's disease)と呼称される腸壁の好酸球蜂窩織炎に関して,他方胃における同様の病理所見の本態についても多くの議論がなされてきたが,近年これに関して新しい話題として提供されたのがこのアニサキス症(anisakiasis)である.アニサキス(Anisakis)というのは海獣(クジラ,イルカ,アザラシなど)の胃に寄生する回虫の名称であり,その幼虫がヒトの消化管に穿入し,上記の病理組織学的所見を特徴とする寄生虫性肉芽腫症を呈するものである.その成因に関しては別に解説するが,ヒトがアニサキス幼虫を包蔵する種々の海魚(サバ,スケソワダラ,スルメイカ,アジなど)の生食に際して,幼虫がヒトの胃または腸壁につきささり,胃潰瘍,胃腫瘍,急性腹症などの臨床症状を発現するもので,その病理診断は好酸球肉芽組織内に断端としてみられる特有な幼虫形態の寄生虫学的診断に待たねばならない.

技術解説

フィラリア症の検査

田中 寛

pp.683-692

 わが国のフィラリア症はおもに奄美大島,沖縄に分布し,そのほか九州,四国の一部に浸淫地が知られていた.1962年から始まった厚生省のフィラリア駆除対策により,各地のフィラリア保虫者は激減し,奄美大島ではかつて陽性率が10%を越えていたのに,今日では保虫者をみつけるのが困難なほどに減少した.沖縄でも陽性率30%もの部落があったが,今日では著しく低率になっている.

 一方,慢性のフィラリア症はまだ見られ,象皮腫,陰嚢水腫,乳糜尿の患者は旧浸淫地域ばかりでなく,都市の病院でもしばしば遭遇する.フィラリア症の確定診断は末梢血液からミクロフィラリアを検出することによるが,この検査はひんぱんに行なわれるものではないので,適切な方法で検査が行なわれていないのが現状である.

リゾチーム(ムラミダーゼ)の簡易測定法—白血病の鑑別診断のために

桑島 実 , 河合 忠

pp.693-701

 最近,白血病の分類,ことに単球性白血病の補助診断の1つにリゾチームの測定が注目され,白血病の治療効果および予後の判定や腎疾患,消化管の潰瘍性疾患などの診断にも意義があると言われている1-3)

 1907年Nicolleがニワトリ卵白中に溶菌作用のある酵素の存在を予想したが,リゾチームに関する最初の記載は1922年Fleming4)による.当時ロンドンに流行していた感冒にかかった彼は,自分の鼻汁を細菌培地に落としてみたところ,ある種の細菌では溶菌現象の起こることを見いだした.鼻汁以外に涙,血漿,喀痰,膿その他の体液成分,パパイヤや卵白にもこの現象がみられたことから,溶菌作用のある酵素様物質という意味でリゾチーム(Lysozyme)と名付けた.同時にリゾチームに対して最も感受性の高い細菌としてMicrococcus lysodeikticusを分離した.

アニサキス症—その病理診断を中心に

吉村 裕之

pp.702-707

 消化管にみられる好酸球肉芽腫形成炎は,回腸末端炎,またはクローン病とも呼称されるものもあり,また胃における好酸球蜂窩織炎についても先人により多数の報告がなされている.その本態については議論が多く,この中には病巣内に病理組織学的に寄生虫体の断端が見いだされたとの記載がなされているものがある.わが国においてもすでに塩田(1940),工藤(1951),砂原(1954)らの報告で,腸壁の好酸球蜂窩織炎の所見の中に幼若回虫(?)の断面を認めており,胃においても越家(1954),村上(1960),内山ら(1961)らは幼線虫の断面が認められたとしている.

 近年これらの病因論に新しい問題の提起がなされた,アニサキス症である.この直接の動機となったのはオランダのVan Thiel (1960-62)であって,氏らはロッテルダム近郊で11名の急性腹症を訴えて外科的に手術された患者の小腸病巣部から,ある種の幼線虫を見いだし,この寄生虫はこの地方で多量にとれるニシンに寄生するEUS-toma rotundatumであろうとした.同時に患部はいずれも好酸球肉芽組織であることを明らかにした.後日,彼はこの幼線虫は実はアニサキス(Anisakis)であると訂正し,本症をアニサキス症(anisakiasis)と呼称すべきであると述べている.オランダにおける患者の多くは漁夫で,ニシンの生食または不完全料理によってこの幼線虫が消化管壁に穿入して起こったものと推察した.

私のくふう

TPHAトレイのマークと混和

渡辺 茂夫

pp.701

 梅毒血清反応のスクリーニングにTP感作血球凝集反応が使用されるようになってきた.また甲状腺抗体検出法にも赤血球凝集反応がある.今後これらの検査が多く使用されるようになってくるものと思われる.

 私は,この反応検査を行なううえで常に次のような点について,どのような方法を取り入れると,より確実な検査ができるだろうかと考えていた.その1つに,トレイに検体を分注する際,検査台の色や台紙などでホールが光って,時々検体のはいったホールにまた検体を入れるなどして困ったので,トレイに移動するマークを思いついた.未感作血球のふたは色も目立ちやすい.ホールとホールの間に置いて右または左の方向に移動しつつ分注すると,まちがえることがなくなった(図1).

病理組織標本固定容器

鈴木 盛雄

pp.742

 組織および臓器の固定は,組織標本作製のたいせつな第1歩であるから,組織を取り出したら,迅速かつ簡易に十分なる固定が必要である.

 従来,組織および臓器を写真撮影,くぎによる張り付け,固定液に浸漬していたが,金属が腐蝕し,さびが組織中に溶出,浮き上がり,固定液が均等に浸透せず,変質しやすく,変形,部分的組織の収縮,細部構造の破壊,自家融解が起こり,標本所見に悪い影響を与えるなど,種々欠陥があった.

総説

分子状酸素の動態

井川 幸雄

pp.708-713

 われわれは約80%の窒素と約20%の酸素と0.03%の炭酸ガス,その他からできている‘大気’という海の底に生きていて,絶えず酸素を取り入れ,炭酸ガスを放出するという物々交換をしながら生きている,そして動物が地球上に発生して以来,この物々交換を休むことなくくり返して(栄養素のように体のいくばくかの貯えをもつことなしに)生きてきたのである.

 呼吸というのは,この大気から肺胞を介して酸素を受け取り,これを血流によって体の細胞まで届け,その帰りに細胞から放出された炭酸ガスを肺に運び,これを大気中に放出する過程である.

臨床検査の問題点・42

糞便の寄生虫卵

鈴木 了司 , 森 雄一

pp.714-720

近年,わが国の寄生率は著しく低下しているが,その反面珍しい虫卵の検出もかなりある.ここでは,セロファン厚層塗抹法やTween 80クエン酸緩衝液法を取り上げ,また類似している虫卵の鑑別,紛らわしい物との見わけ方など,検査室での問題点を具体的に検討する.(カットは肝吸虫卵)

ME機器の安全対策・7

生理検査室における安全対策

本間 伊佐子 , 石山 陽事 , 江部 充

pp.721-725

 生理学的機能検査が広く行なわれるようになり,各種のME機器が使用されてきた.心電図,心音図,脳波,筋電図,脈波,超音波,基礎代謝,各種の呼吸機能などの検査に,それぞれ独立した単能機器が用いられるばかりでなく,さらに高度の複雑な機能検査も要求され,そのためには種々の機器を組み合わせて使用することも多い.したがって機器が複雑化してゆく傾向にあるが,必要性に応じて最小限の組み合わせで使用することが望ましい.むやみに装置を複雑化したり大型化したりすることは機能面と,人体安全性の立場から避けたいものである.機械が複雑になればなるほど,安全性について考慮をはらわなければならないことは当然である.一方,日常頻繁に用いられている機器では,これらの操作に慣れてしまって,とかく無意識的に操作してしまうために,かえって安全性がなおざりにされることもある.

 生理学的検査の場合には,まず第1に患者ならびに検査に対する安全性が考慮されねばならない.次に機器に対する障害の除去に主眼がおかれる.

論壇

—病態生理に力点を—日本臨床病理学会総会を担当して

山崎 晴一朗

pp.726-727

 第19回日本臨床病理学会総会を担当してその責任の重責を痛感しているところである.学会をいかに運営するかが問題であるが,最も臨床病理学会にふさわしい学会にしたいと思っている.

座談会

検査技師の見た欧米の臨床検査

藤沢 武吉 , 稲生 富三 , 斎藤 多紀子 , 樫田 良精

pp.728-736

最近,海外旅行に出かけるチャンスがふえてきた.今月は海外の視察見学旅行をした方と留学した方に,技師の目から見たヨーロッパ,アメリカの臨床検査について話をうかがってみた.日本の検査室のあり方を考えるうえにも,また今後出かけていく人々のためにも一助となれば幸いである.

検査室の常用機器・1

高圧滅菌器—特に小型オートクレーブについて

古橋 正吉

pp.738-742

 筆者に与えられたテーマは,検査室の常用機器としての‘高圧滅菌器’ということで,今後検査室などで購入する際の1つの目安になることを書くようにとのことである.

 ひと口にオートクレーブといってもいろいろな種類のものがある.食品や医療品の大量滅菌工場で使う大型装置,病院の中材や手術室で使う大型,中型の装置のほかに,検査室や研究室で細菌培地の滅菌の目的に使う小型のもの(図1,2)などがある.

海外だより

—欧米(北欧,東欧,西欧,米国およびカナダ)の病院検査室(8)—アムステルダムのヴリエ大学付属病院中央検査部門

佐々木 禎一

pp.743-747

 筆者はすでに7回にわたって,北欧と東欧諸国の病院検査室の訪問見学記を報告してきたが,今回から西欧の病院を対象として報告しようと思う.しかし,西欧の病院については従来も比較的見聞の機会もあったようにも感ぜられるので,そのうち珍しい3か国すなわち,オランダ,ポルトガルとイタリアの病院を紹介してみよう.この第8報ではオランダの首都,アムステルダムで見学した新装間もないCentral Clinical Chemistry Laboratory,Vrije University Hospital(ヴリエ大学付属病院中央臨床化学部門)についての概説をしてみたい.

 オランダはデンマークに近いところに位置し,むしろ北欧諸国の1つとしてもみられる.したがって医療を含む社会保障機構などは,北欧の例に類似していると考えるのはきわめて当然のことであろう.またこの国を想起するとき,木の靴,チューリップ,チーズ,風車,そして運河という観光的イメージが先んじてはくるが,海抜0メートル以下にある自分たちの土地を,必死になって守っているという現実も見のがすことができない点である.

虎の門病院臨床生化学検査部での研修を終えて—息づく検査室

杉田 収

pp.748-749

 筆者は,昨年3月新潟大理学部の大学院(修士課程)を卒業し,新潟の病院検査室に勤務したが,実務に先だち東京の虎の門病院臨床生化学検査部(北村元仕部長)に研修する機会を得て,6か月間実際の生化学検査に従事した.見たもの,聞いたもの,感じたもの……をなまのまま語ってもらう‘虎の門体験記’である.

第19回衛生検査技師国家試験第2回臨床検査技師国家試験—問題と解答

pp.762-775

第2回臨床検査技師国家試験,第19回衛生検査技師国家試験は,3月19日(日)全国8か所(東京は立教大)にて実施された.前者の受験者は,3年制の検査技師学校と大学の薬学部・獣医学部卒業生(指定科目修了)らで,第1回の約1/3であった.

受験者数は‘衛検’が2765人,‘臨検’が3688人,合格者数はそれぞれ2183人,(79.0%),2795人(75.8%)であった.ここに例年どおり全問題(‘衛検’は1-11,‘臨検’は1-15)と解答を掲載する.次回は10月実施予定.

研究

色素結合基質(Blue starch polymer)によるアミラーゼの微量測定について

松尾 武文 , 石浜 義民 , 瀬合 秀昭 , 池田 寿江

pp.750-752

 血清および尿のα—アミラーゼ活性の測定に,不溶性デンプンに色素を結合したchromogenic法(色素原法)が最近注目されてきた1).今回,私たちはBlue starchpolymerを基質としたchromogenic法について検討を加えた.まず測定操作の微量化を試み,それに伴う反応条件についての改良を行なった結果,微量法でも著しく精密度を向上することができたので以下に述べる.

新しいキットの紹介

RPRの梅毒検査における実用性の検討

金丸 佳郎 , 有泉 昇 , 保坂 みさ

pp.753-755

 梅毒の血清学的反応(補助診断法)としては,脂質抗原(Cardiolipin-Lecithin抗原)を用いた方法と,トレポネーマ抗原を用いた方法とがある.わが国で広く行なわれている方法には,前者として緒方法,凝集法,ガラス板法(Serologic Tests for Syphilis;STS),後者としてFTA-ABS法(Fluorescent Treponemal Antib-ody-Absorption Test),TPHA法(Treponema Pa-llidum Hemagglutination),RPCF法(Reiter ProteinComplement Fixation)がある1).多くの検査機関では脂質抗原を用いたSTS3法を行ない,その陽性血清について,TPHA法を実施しているようである.また,保存血液の厚生省生物学的製剤基準2)によれば,STSのうち沈降反応,補体結合反応,各1法を実施すればよいことになっている.

 これら広く用いられている脂質抗原による方法は,抗原の調整,検査器具の整備など,種々の問題があり,スクリーニングに使用されるガラス板法といえども例外ではない.各法の梅毒に対する特異性は,STS3法を併用して85%,TPHA法,FTA-ABS法は98%以上である3)

体液アミラーゼ新測定法の検討—特に正常値について

玄番 昭夫 , 下山 智恵子 , 尾内 紀子

pp.756-761

はじめに

 アミラーゼ(α-amylase,α−1,4-glucan 4-glucano-hydrolase,3.2.1.1)の活性測定法は,その原理から大別すると次の3種に分類できる.

(1) Amyloclastic法

ひろば

医療器具の創意・くふうに思う

大竹 敬二

pp.775

 近年各種医療器具の出現が多く,目を見張るばかりである.去年医療器メーカーが医学会総合医器展でアイディア募集を行なったところ,400件以上も全国から集まったというから驚きである.まさに医療器アイディア時代の感がする.当然医療器に関する創意・くふうであり,日ごろからの医療器に対する関心の表われであると理解する.

 この中には組織中の専門家が入れ替わり立ち替わり試みて完成したものは少なく,地道な検査生活を送りながら,長い期間に少しずつ前進し,作りくふうされたものが多いことを思うと,感謝しなくてはいけないと思う.

霞が関だより・4

春の国家試験から

A.H.

pp.777

1.春の国家試験

 第2回臨床検査技師国家試験と第19回衛生検査技師国家試験は,去る3月19日全国8地区においていっせいに施行されたが,その合格者が4月27日に発表された.

 両試験の受験者数,合格数および合格率はそれぞれ次のとおりであった.

質疑応答

技師学校の通信教育はあるか

O生 , Y生 , 本誌編集室

pp.778

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グラフ

米・英の医療機器展から—自動化・高度化の進む臨床検査機器

高原 喜八郎

pp.779-782

アメリカの‘最新メディカルエレクトロニクス展…’が2月22-27日に,イギリスの‘英国の医学と医療機器展’が2月28日-3月6日まで,相次いで東京で開催され,臨床検査に関連深い機器も数多く展示された.

質,量ともに見過ごせない機種の多い中で,出品物の特徴を要約すると,アメリカ展では奇抜なアイディアに基づく新方式のものや,高度に洗練されたコンパクトデザインの製品が多かった一方,イギリス展では,自動分析技術の中で最後まで自動化が取り残ざれている血清の遠心分離操作を,常識的な手段で自動分析システムに導入した成果が示されていたことからも,奇に走らず地道な努力をつづけるお国柄が製品群にも表われていた.

検査技師のための解剖図譜・7

小腸・大腸

三島 好雄

pp.784-785

 小腸の長さは平均5-7mで十二指腸,空腸,回腸に区別される.しかし,ふつう小腸という場合には空腸と回腸を意味する.これに続く大腸は平均1-1.5mの長さで盲腸,上行結腸,横行結腸,下行結腸,S状結腸よりなる.十二指腸は幽門輪により胃と境され,十二指腸曲によって空腸と境されている.空腸は漸次回腸に移行するが,空腸は全小腸の2/5を,回腸は3/5を占めている.回腸と大腸の境にはBauhin弁がある.盲腸は小腸移行部より下方にある盲嚢で,最も太く,その下端に虫垂を有し,上方は上行結腸に移行する.

 上行結腸,横行結腸,下行結腸は小腸を取り囲むように腹腔内を右から左に走り,左下腹部で屈曲してS状結腸となり,直腸に移行する.腸管の太さは十二指腸が最も細く,大腸が最も太いが,小腸の粘膜面にはひだが多数にあり,さらに無数の絨毛があるので,その表面積は著しく広い.腸管は内面から,粘膜,筋層,漿膜の3層よりなるが,多くのLieberkühn腺とリンパ小節を有する.

検査機器のメカニズム・7

眼振計とエレクトロレチノグラフ

瓜谷 富三

pp.786-787

1.眼振

 眼振計は眼球運動記録装置の1つで,前庭器官を刺激したときに生じる眼振の記録に耳鼻科領域で使われるほか,眼球運動系・脳神経系の検査にも活用されている.

 眼振計による眼球運動検出の方法は図1のとおりである.眼球には角膜網膜電位があって,目が動くと周囲の組織に電界変化を及ぼす.これを電極で検出するが,暗室内や閉眼中の眼振を取り出し,被検者に苦痛がないのが,この方法の特徴とされている.

検査室の用語事典

一般検査,血液学的検査

寺田 秀夫

pp.788-789

38) Schistosoma mansoni;マンソン住血吸虫

 カリブ海沿岸地方や南アフリカに多くみられ,長さは雄1cm,雌1.6cmで,虫卵は糞便に,まれに尿,肝生検,直腸生検材料から発見される.大腸下部の腸間膜静脈に好んで寄生し,出血性腸炎を起こし,また肝膿瘍なども形成する.

Senior Course 生化学

ウリカーゼ・ペルオキシダーゼ系を利用する尿酸の定量法とその自動化

坂岸 良克

pp.791

 血清および尿中の尿酸の定量法はほとんどFolin法によっている.すなわち,Brownの試薬に含まれるリンタングステン酸をアルカリ性下で尿酸により還元し,生じたタングステンブルーを660nmで比色する.しかし,この方法は少なからぬ問題点をもっており,白濁が加わったり,服用している薬物の干渉を受けたりする.このために特異性の高いウリカーゼを利用する方法が導入され,292nmで比色するUV法はオートアナライザー法にも取り入れられている.

 ウリカーゼは図の(1)のように尿酸を酸化してアラントインにする酵素であるが,その際同時にH2O2が生じる.Lorentzら1)やDomagkら2)は血糖の酵素法を応用して,この反応にペルオキシダーゼ・o—ジアニシジン系を組み合わせ尿酸定量法とした.Kageyama3)は井川らのカタラーゼ・メタノール系を利用したHantz反応によって尿酸を定量する方法を報告している.このようなくふうは日常検査に携わっていると時々頭にひらめくものであるが,十分な検討をするひまもなく見のがしてしまうこともあろう.最近,GochmanとSchmitz4)は還元物質の影響を受けない酸化反応を組み合わせて尿酸定量法とし,その自動化法を報告したので紹介する.

Senior Course 血液

巨核球

安永 幸二郎

pp.792

 巨核球が血小板の母細胞であることに異論はないが,巨核球から血小板が産生される様式に関してはなお十分には明らかではない.一般には巨核球細胞質で顆粒の集塊形成に続いて分界が行なわれ,血小板として分離するものと信じており,近時これを裏書きするような電顕像も報告されている.骨髄中の巨核球の状況を知ることは,血小板病態の診断や治療において重要な意味をもっている.

Senior Course 血清

多発性骨髄腫(1)

稲井 真弥

pp.793

 多発性骨髄腫(Multiple Myeloma;MM)は免疫グロブリンを産生する形質細胞系の腫瘍性増殖をきたす疾患で,その病態生理が明らかでなかった1930年ごろまでは,診断は剖検あるいは腫瘤の生検によってなさていた.すなわち肉眼的な骨の変化や生検材料による形質細胞の異常増殖など,形態的な変化を見いだすことに検査の重点がおかれていた.1937年,Tiseliusによって電気泳動法による血清タンパクの研究が開発されて以来,MMにおけるγ—グロブリンの異常が注目され,その後免疫化学の進歩によって免疫グロブリンの構造が解明されるにつれて,MMは免疫グロブリンの異常をきたす疾患であることが明らかとなった.そして免疫グロブリンの検査法が進歩した今日では,MMはそれほど珍しい疾患ではなくなった.

Senior Course 細菌

Alkalescens-Dispar菌群

橋本 雅一

pp.794

 1918年F.W.Andrewesは,赤痢患者の大便から分離され,少なくとも赤痢の原因と関連づけて考えられていた菌群のなかに,インドール反応陽性,MR試験陽性,V-P反応陰性で,グルコースのはいったシモンズの培地では発育するが,クエン酸のはいったシモンズの培地では発育しないという性状のほかに,尿素非分解,ゼラチンを液化しない点で大腸菌にかなり似てはいるが,運動性がなく,またガス発生がないという点で赤痢菌とも似ている性状をもつ腸内細菌が混入していることを見いだした.いわば,生化学的にはこれらの菌群は,大腸菌と赤痢菌の中間の性状をもっていた菌群ということになる.当時,真の赤痢菌としては,ShigelladysenteriaeとSh.Plexneriの2菌種が知られていたにすぎなかったが,このような菌群をも赤痢菌あるいは赤痢菌群とみなすかどうかは病因学的に重要な問題であった.Andrewesは,これらの菌群が赤痢菌そのものに対する抗血清によって凝集されないこと,酸凝集反応でも真の赤痢菌とは異なってほとんどが凝集すること,またペプトン水でのアルカリ産生の速さやあるいはウサギに対する発病性の違いなどの点から,これらの菌群を赤痢菌とはっきり区別し,このうち乳糖非分解の菌株をBacterium alkalescens,乳糖遅分解の菌株をB.disparと呼ぶことを提案していた.

その後,赤痢菌の性状についての研究がすすみ,血清学的分類が行なわれるようになっても,その生化学的性状の類似性から,前者はSh,alkalescens,後者はSh.disparと呼ばれていた時代もあった.しかし,腸内細菌の生化学的性状がさらに詳しく検討されるようになって,これらの菌群は,(1)サリシン発酵性,(2)muca-te発酵性,(3)リシン脱炭酸反応陽性などの性状を示すことから,生化学的にもこれらの菌群を赤痢菌属として分類することに疑問が生じていた.

Senior Course 病理

録音・再生機の活用

桔梗 辰三

pp.795

 剖検,切り出しおよび病理組織学的検査では書類の作製がぼう大な時間と労力を要する.その能率向上をはかるうえで種々のくふうがなされているが,その1つとして所見を記載する際,見たものをその時その場で文章にするのが望ましい.口述文章を録音し,あとで書類に直すと検索中は目を離さずにすみ,長いまたは詳細な文章を作ることに苦痛を覚えないので,より正確にして緻密な所見が残せる.

 このような理由で種々の録音兼再生機を使用してみた.現在使用中の機械は多少の不満は残るが,それを紹介したい.ソニー製のSective BM−30を本体とするカセット式テープレコーダーで,種々の付属品がある.本機の使用法はデクタフォン,ビクタフォンテや他のテープレコーダーと根本的な差はない.

Senior Course 生理

インピーダンスプレチスモグラフと電極

栗沢 貫治

pp.796

 心電図や脳波は生体内に発生した電圧を導出して増幅記録するものであるが,生体を電気的導体とみなし,そのインピーダンスを測定して血流や呼吸の状態を知ろうとする装置がインピーダンスプレチスモグラフである.インピーダンスプレチスモグラフ(以下,IPGと略)はまだあまり臨床的に利用されてはいないが,血流の定量的計測,肺疾患の診断など諸方面から研究が進められており,将来は一般的な検査手段となる可能性がある.今回はこのIPGの原理とその電極について概説したい.

Senior Course 業務指導のポイント

新しいキットの検査手順—正しい評価のために

佐々木 禎一

pp.797

 新しく開発された,あるいは市販される試薬キットの評価を目的とした検討は,依頼されたか否かにかかわらずユーザーにとっては不可欠なことである.

 検討の結果得られた成績は,そのキットの評価に直結するので,必要な検討項目をあらかじめ明確にしておくべきである.検討の程度も多種多様にわたるが,筆者らの実際例を中心に実施すべき事項と成績の解釈のしかたについて,以下記述してみよう.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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今月の特集1 血栓止血学のトピックス—求められる検査の原点と進化
今月の特集2 臨床検査とIoT

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64巻10号(2020年10月発行)

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今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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