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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻10号

1973年10月発行

文献概要

研究

グラム陰性杆菌の同定検査法としてのAPI試験と慣用法との比較実験(カラーグラフ参照)

著者: 小栗豊子1 飯島千秋1

所属機関: 1順大医院中検細菌

ページ範囲:P.1131 - P.1134

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はじめに
 臨床材料より検出されるグラム陰性杆菌は腸内細菌科のものがほとんどであり,この中にはShigella, Salmonellaなどのように菌種の同定がそのまま病気の診断の決め手となる重要なものが含まれている.わが国の細菌検査の歴史を見てもこれらの菌種の分離,同定検査は最初に手がけられており,現在ではその方法も精確度の高い安定した検査システムが日常化されている.しかし,細菌検査は他の検査に比べると培地作成などの準備のために一定の設備を必要とし,多くの労力が費やされており,この方面の簡易化がすすめられてきている.腸内細菌科の菌種の同定検査においてもディスクを用いるビオテスト,短冊型濾紙を用いたPath-Tec,種々の生培地を1本のチューブにおさめたEnterotubeが紹介されているが,これらの方法は従来の方法と比べると設備,操作の面では大きく改善されたが,中には従来の方法との一致率が良くないことや,高価であるなどのことがあり,日常の同定検査をすべてこれらの方法に置き替えるにはなお問題が残されている.
 私どもは最近‘APH試験’による腸内細菌の菌種の同定検査の検討を依頼されたので,慣用法との比較実験を行なった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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