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特集 自動化臨床検査法
至急検査の自動化
著者: 斎藤正行1
所属機関: 1北里大・臨床病理
ページ範囲:P.1185 - P.1191
文献購入ページに移動 臨床検査に望まれる条件は幾つかあるが,その1つに常に同じ‘物さし’と精度でということがある.これが実施されてないと患者の経過比較ができない.ただこの条件は高級な‘考える葦’である人間には無理な注文で,ばかな‘考えない’機械にやらす以外にない.ここに検査の機械による自動処理化ということが検体数の増大とともに大きく展開,化学のみならず,いずれは血液像,細胞診また細菌同定なども機械化され,違った観点から同じ臨床的評価がされるようになろう.ところが一方,臨床検査では迅速に結果が欲しいという条件も頻々と要求される.いつ重大な病気が発生するか,また急変するかわからないのが医療である.しかし機械は人間のようには融通がきかない.結果はすべてまとまってしか出てこず,当然救急には間に合わない.ここに再び用手法の復活が行なわれているが,救急事態は日中にのみ起こるものではなく,むしろ夜間・日祭日に突如として発生する.その時要求されたものを得意とする技師が当たる確率は低く,測定値の信頼性が問題になる.臨床検査といってもその業務範囲はあまりに多方面にわたる.
現在でも欧米では当直専門の技師がいて,かなり広範囲のものを十分の精度でデータを提供しているが昔に比し希望者はたいへん少なくなってきていると聞く.
現在でも欧米では当直専門の技師がいて,かなり広範囲のものを十分の精度でデータを提供しているが昔に比し希望者はたいへん少なくなってきていると聞く.
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