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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻11号

1973年11月発行

文献概要

特集 自動化臨床検査法 血清

自動化機器の血清学的応用—梅毒血清反応

著者: 福岡良男1

所属機関: 1東北大・中検

ページ範囲:P.1363 - P.1366

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梅毒血清反応自動化の現状
 梅毒の血清反応には原理の異なる3つのグループがある.第1のものは結果を凝集反応として観察するもので,ガラス板法,凝集法,RPRテスト,TPHAテストなどがこれに属している.第2のものは結果を溶血の程度で観察するもので補体結合反応の緒方法,Kolmer Browning法がこれに属している.第3のものは結果を螢光の有無で観察するもので,螢光抗体法のFTA-ABSテストがこれに属している.
 一方,血清反応のうち自動化が可能なものは凝集反応,溶血反応,沈降反応,補体結合反応である.したがって,梅毒の血清反応で自動化できるものは,第1と第2のグループの反応ということになるが,凝集反応の自動化には自動化に適した抗原が要求される.短時間で比較的強い凝集を起こす抗原,凝集塊除去装置(後述)で除去されやすい抗原でないと鋭敏度の高い自動化は不可能である.このような条件を満たす抗原はRPRテストの抗原(カルジオライピン・レシチン抗原をカーボン粒子に吸着させたもの)以外には現在のところ見あたらない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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