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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻2号

1973年02月発行

文献概要

Senior Course 血清

細胞性免疫のにない手(1)

著者: 伊藤忠一1

所属機関: 1東北大病院中検

ページ範囲:P.235 - P.235

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 最近までリンパ球の役割は不明であったが,現在では細胞性免疫(CMI)のにない手はリンパ球であることが多くの学者によって確かめられている.リンパ球には2つの種類があるが,もともとは骨髄に由来する幹細胞(stem cell)であると考えられている。骨髄で最初に作られたこの幹細胞のあるものは胸腺に至り,そこを経て全身のリンパ組織に分散される(図1).
 一方,その他のある幹細胞はファブリキウス嚢(bursaof Fabricus)を経て全身のリンパ組織に至る.胸腺はすべての哺乳動物にあるが,ファブリキウス嚢は鳥類にのみ認められている器官である。しかし,すべての哺乳動物でファブリキウス嚢に相当する器官ないしは組織(bursa equivalent)があると考えられている.人間ではbursa equivalentがどこであるか,まだ確かめられていない.胸腺とファブリキウス嚢(またはそれと相当する器官)は,

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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