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技術解説
文献概要
Blumberg1)により1964年にオーストラリア抗原(Au抗原)が発見されて以来,その本体および疾患との関連などについて多くの研究がなされてきた.しかしながら,従来の検出法の鋭敏度が低くかったことなどから,Au抗原と最も関係深い疾患と考えられている輸血後肝炎(血清肝炎)との関連についても,今ひとつ確定的証明が得られなかった.それゆえに,より鋭敏な検出法の開発が強く望まれ,昨年初めころからすぐれた感度を示すいくつかの方法が確立され,報告されている.なかでもラジオイムノアッセイ(RIA)法は,Au抗原と抗体の両方の測定にきわめて鋭敏であり,今やRIAを用いることによりAu抗原と肝炎との関係もより明確にされてきている.
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