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文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻1号

1974年01月発行

文献概要

異常値の出た時・13

ナトリウム,クロール

著者: 鈴木潤1

所属機関: 1東京女医大内科

ページ範囲:P.36 - P.39

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 ナトリウム(以下Na),クロール(以下Cl)は細胞外液のおもな陽イオン,陰イオンであり細胞外液浸透圧活性物質の主体をなし,細胞外液量保持に,Clはまたさらに酸塩基平衡維持に重要な役割を果たしており,血清Na,Cl濃度は他の電解質と同じくきわめて狭い範囲に調節されている.血清Na,Cl濃度は必ずしも総Na量(40mEq/kg),総Cl量(35mEq/kg)の過多,過少と一致しないことはいうまでもなく,血清Na濃度は,総Na量+総K量1)/全体水分量で表されるごとく,全体水分量総K量の影響を受ける.血清Cl濃度はNaの変化とともに変化するが,K,HCO3などの影響を受ける.本稿ではNa,Cl代謝の概要を述べ,次にNa,Cl測定上の問題,測定したNa,Cl値の評価,すなわち異常値が出た時いかなる疾患を考えるかについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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