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研究
Pyocyanin非産生Ps.aeruginosaの同定検査法にLeifsonによる鞭毛染色を利用する試み
著者: 佐久一枝1
所属機関: 1虎の門病院
ページ範囲:P.57 - P.59
文献購入ページに移動はじめに
最近,分離率の高くなったPs.aeruginosaを同定をする際に,臨床細菌検査室においてはどの程度まで性状検査を行うことができるかが問題となっている.
現在,検出されているPs.aeruginosaのうち多くの株は,Ps.aeruginosaのみに特有な色素であるpyo-cyaninを産生するので,King培地などの色素産生用培地を使用することによって,大半の菌株を同定することが可能である.しかし,色素(pyocyanin)を産生しない株とfluorescinのみ産生株の同定には,いくつかの性状検査を行わなければならない.私はこれら性状検査のうち,特に鞭毛染色(後述)を行うことによって同定検査が容易になるのではないかと考え,臨床材料から検出された腸内細菌以外のグラム陰性杆菌について検討した.従来より,鞭毛染色は熟練を要するめんどうな検査法と考えられていたが,Leifsonによる方法では,2,3の注意を守れば容易に鞭毛を染色することができる.
最近,分離率の高くなったPs.aeruginosaを同定をする際に,臨床細菌検査室においてはどの程度まで性状検査を行うことができるかが問題となっている.
現在,検出されているPs.aeruginosaのうち多くの株は,Ps.aeruginosaのみに特有な色素であるpyo-cyaninを産生するので,King培地などの色素産生用培地を使用することによって,大半の菌株を同定することが可能である.しかし,色素(pyocyanin)を産生しない株とfluorescinのみ産生株の同定には,いくつかの性状検査を行わなければならない.私はこれら性状検査のうち,特に鞭毛染色(後述)を行うことによって同定検査が容易になるのではないかと考え,臨床材料から検出された腸内細菌以外のグラム陰性杆菌について検討した.従来より,鞭毛染色は熟練を要するめんどうな検査法と考えられていたが,Leifsonによる方法では,2,3の注意を守れば容易に鞭毛を染色することができる.
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