icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻10号

1974年10月発行

文献概要

カラーグラフ

癌細胞とF小体について—その細胞診断的意義

著者: 高橋正宜1 石井久美子1

所属機関: 1中央鉄道病院・中央検査室

ページ範囲:P.1098 - P.1099

文献購入ページに移動
はしがき
 1969年以来,Caspersson一派によってDNA結合性色素としてキナクリン(quinacrine hydrochloride)あるいはキナクリンマスタード(quinacrine mustard)が染色体に一定の染色パターン(Qバンド)を示すことが明らかにされ,新しい分染法として染色体同定に用いられてきた.また間期ないし休止期の男子の細胞核においてYクロマチンが強い黄緑色螢光を発する小体,すなわちF小体として認められることが立証され,細胞遺伝学的研究に応用されつつあるが,癌細胞におけるF小体の研究は進展していない.
 われわれは肺癌,胃癌,直腸癌その他の消化管癌の手術例を用い,癌細胞におけるF小体の実体を検索し,その細胞診断的意義を考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?