文献詳細
Senior Course 病理
臨床病理学的立場よりみた電子顕微鏡学・10—オートラジオグラフィーと電解質の細胞内検出法
著者: 相原薫1
所属機関: 1日本医大・病理,中央電顕室
ページ範囲:P.1150 - P.1151
文献概要
それぞれの方法には一長一短があり,たとえば無機化学的定性分析法を応用した電解質の証明には種々の危険性をはらんでいる.反応産物が必ずしも目的とする電解質のみならず他の反応産物も混在されるおそれがあり,誤った結論を導くおそれがあるからである.次に切片灰化法,電子回折法から物理学的に正しい所見を得ようとするものであるが,いまだ方法論的に確立し,十分ルーチン検査に導入しうるとはいいきれず,最近注目を集め各社から新製品が市販されるに至っているX線微小部分析法(electron X-ray probe microanalysis)の応用が注目されよう.
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