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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査18巻7号

1974年07月発行

雑誌目次

カラーグラフ

尿検査に及ぼす薬剤干渉

猪狩 淳

pp.712-713

 臨床検査成績に及ぼす薬剤の影響には薬剤による直接干渉(妨害)と間接干渉(妨害)があろう.検査室で問題となるのはこのうら直接干渉である.薬剤による直接干渉は,検体試料中に薬剤(薬剤代謝産物)が混入し,(1)検査目的物質の測定が不可能な場合,(2)測定はでき,結果も得られるが正確度の保証はないという場合である.

 臨床検査のうち最も検査頻度の高い尿定性検査について,比較的検査室でみられる薬剤干渉例をあげてみよう.

技術解説

ポリアクリルアミドゲル電気泳動

小峰 仙一

pp.715-724

 1937年Tiseliusによって開発された電気泳動法は,自由溶液中での電気泳動という点で,溶液中の比重の不均一から生ずる対流現象から,泳動された各成分を完全に分離することができないという欠点を有しており,この欠点を取り除くため,種々の支持体を用い溶液を安定化させる方法が次々に考案されてきた.1959年にRaymondら(Science,130,711,1959)がポリアクリルアミドゲルが電気泳動の支持体として,デンプンゲルに劣らない解像力を有することを指摘して以来,多くの研究者によって泳動条件や装置の改良が加えられ,今日では支持体電気泳動法の1つの有力な分野を占めるに至ってきた.

第2回樫田記念賞受賞論文・1

電話線による心電図の伝送とそのオンライン処理

平塚 玲子 , 柏井 哲夫

pp.725-730

はじめに

 医学分野における研究法は従来,定性的解析やパターンの視覚的識別を主としていた.近年になってシステム理論,制御理論,情報理論など工学的手法が医学領域に導入されるに及んで,医学情報の計数化が急速に発達した.特に,大病院における臨床検査で得られる医用データの処理はもとより,一般診療における業務を迅速正確に処理するには計算機の利用なくしては不可能となってきた.著しく増大した各種データを計算機で解析や処理するには従来の非直結方式(オフライン)では多くの時間と労力を要し非能率であった.そこで端末機器(ここでは心電計)から得られる情報を計算機に送り解析し,その結果をただちに端末側に返送することのできる直結方式(オンライン)が望まれた.また年とともに計算機の処理能力が増大し多くの端末機器からの情報を一度に処理することができるようになった.これらの技術が開発されるに及び,中央に計算機を設置し,各所に点在する端末機器(各医療機関,往診先,救急現場にある医用機器)からの情報を電話回線で電算機に伝送,処理し,その結果の情報を送信した側にある電話か,ディスプレイ装置またはテレタイプに返送することが考えられる.

 米国ではデータ通信による電算機処理の研究は,かなり進んでおり,一部実用化されている.

総説

腸内細菌同定のありかた

坂崎 利一 , 田村 和満

pp.731-737

 細菌の同定はひとつひとつの菌株の同定ではなく,その集団である菌種を決めることである.同じ菌種に属しても各菌株の性状は完全には同じでない。これに加えて,腸内細菌はそれぞれ相互に移行し,その間に明確な一線を画しえない菌種の集団で,各菌種の絶対的な特徴となるような性状はなく,いろいろの性状の組み合わせによってそれぞれの菌種が定義づけられているが,それらの性状には必ず例外がある.したがって,菌種の同定とはそのような例外のある各性状の組み合わせを解読することで,その際の最も重要なカギは個個の情報の正確さにあり,もしそこに誤った情報があれば,総合判断も誤ることになる.このことからわかるように,もし同定に標準があるとすれば,それは総合判断の方法の標準ではなくて,その判断の基礎となる情報,すなわち菌の性状をテストする方法の標準でなければならない.

座談会

病院検査室における腸内細菌同定法

小沢 敦 , 坂上 ノリ子 , 富川 久美恵 , 坂崎 利一 , 高橋 昭三

pp.738-745

 病院の細菌検査室の泣きどころに腸内細菌の同定がある.それは,限られた時間内にプラス・マイナスの判定や菌の同定が要求されることと,分類学の進歩とともに菌の同定そのものに混乱があるからであろう.ここでは,病院検査室向きの腸内細菌同定法,さらにその標準的なものを検討する.

臨床化学分析談話会より・11<関東支部>

微量分析の限界とアプローチ—螢光分析とRI分析

菅野 剛史

pp.746

 171回分析談話会関東支部会(49.3.19)は例によって東大薬学記念講堂にて行われた.

 微量分析の限界とアプローチという題にて,螢光標識および螢光微量分析について昭和大学の木下俊夫氏,RI標識の微量分析について慶応大学の木原弘二氏に話題を提供していただいた.

異常値の出た時・19

赤血球数,網赤血球数,赤血球指数と恒数

永井 清保 , 金丸 昭久

pp.747-753

 赤血球数,網赤血球数,赤血球指数および恒数などは臨床検査のなかで最も基本的かつ最も頻繁に行われているもので,これらのいずれにかに異常値が出た時,特定の疾患名を思いうかべるより前に,まず検査の手技,あるいは測定の方法に誤りはなかったかふり返ってみることも必要なことである。血液学的検査を行ううえで,それ以前の問題として以下の二,三の基本的なことがらは当然知っておくべきである,①採血の方法,採血する部位でその後の検査結果に違いが生じてくる.一般に毛細管血のほうが静脈血よりも値は高く出るようである.血液の循環動態に関係するもので,どちらにしろ過度の圧迫とか,うっ血などには注意せねばならない.②抗凝固剤,静脈血で検査する場合が多くなり,種々の抗凝固剤が使われているが,それらの影響も考慮せねばならない.概して赤血球数,網赤血球数に対する影響は少ないようである.③測定するまでの時間および測定までの検体の保存の仕方についても注意する必要がある.また,異常と判断する前に正常値のとり方も大きな問題である.当然なことながら絶対的な正常値というものはない.正常ということば自体人為的なもので断定しうる根拠を持たないからである.これらの人為的に決められた正常と称する人たちの検査結果の平均値(M)と標準偏差(SD)からその分布状態を知り,M±2 SDを正常値の範囲と定める場合が多い.

私のくふう

心電計胸部誘導支柱

福田 邦昭

pp.753

 日常心電図検査において多くの施設で用いられている胸部吸着電極は,その着脱が便利であるが,V1〜V6の6本のコードを一束にしているところが多く,コードのからみあいによるロスタイムおよび断線にもつながる.このことは運動負荷試験直後の記録において接着に要する時間的な問題にも関係し,普通熟練者で手早く行っても30秒を要するが,当支柱の使用により大幅な時間短縮とスムーズな電極接着が行える.

 起立試験記録にも有用であり,老人などの皮膚(脇腹のシワ,V6の部位)においてもコード・電極に重みが加わらないため吸着が容易である.アームの回転が可能であるため集団検診時にも大いに利用できる.

論壇

検査室運営のあるべき姿

梅垣 健三

pp.754-755

 臨床検査の普及,発達は実に目をみはるものがあることは,だれしも疑う余地のないところである.

 終戦後間もなく,私が小児科医として病院に勤務していた当時は,診察室の横に設けられた小さな検査室で(恒温器,遠心器,顕微鏡,冷蔵庫,天秤などが備品として備えられていたにすぎなかった),明け暮れ外来および入院患者の検査を行っていた.当時から血液学に興味を持っていた関係上,血液検査を行う頻度が多く,また当時の一般病院の小児科の検査は,肝機能検査にしても内容は今と比較にならなかったが,それでも懸命であった.小児科では脳脊髄液検査が他科に比べてずいぶん多く,しかも髄液採取後はただちに検査して診断決定をせねばならないのであって,一般に検査は(特に小児科領域の疾患は経過が急であることを念頭に入れれば)検体採取後ただちに検査にとりかかることが当然で,このような状態で訓練されてきたわけで,検査は迅速と同時に正確である鉄則が頭にしみ込んでいた.

臨床検査の問題点・64

異型肺炎の臨床検査

海老沢 功 , 小崎 繁昭

pp.756-761

 異型肺炎(非定型肺炎)を引き起こす病原体としては肺炎マイコプラズマがあるが,ここでは,この検査法を中心に,いろいろな方法を検討し,すすめられる方法を探った.

(カットは肺炎マイコプラズマ(M.Pneumo-niae)のコロニーにニワトリの赤血球が吸着している.これはM.pneumoniaeに特異的な反応てある.約150倍拡大)

研究

オートアナライザーⅡ型による尿素窒素クレアチニンの同時測定法

大山 貴美子 , 伊藤 みどり , 北村 元仕

pp.762-764

はじめに

 古くから血清尿素窒素は,腎機能障害の診断・治療の指標とされてきたが,食事(おもにタンパク質)などによる変動が大きく,慢性・持続性腎不全の指標にはなりにくかった.一方,血清クレアチニンは,健常時に常に一定の値を示し,外因性の影響をほとんど受けないため,腎機能不全の指標として有効であることがしだいに認識され,今日では尿素窒素,クレアチニン両者の組み合わせ測定が,臨床上重視されるに至っている.特に,人工透析患者の透析効率の判定,術前・術後の管理などにおいて,両者の動態の組み合わせが注目され1),緊急検査としても需要が急速に増えつつある.

 私たちはこのため3年前にオートァナライザーⅡ型(Technicon社)による尿素窒素,クレアチニンの同時測定を採用したが,その後日常検査の中で生じた問題点を解決し,安定性の改善と処理能力の増大をはかった改良法をくふうした.反応の原理は同じである.改良の要点は,カムの変更とこれに伴うチューブ系の調整によって80検体/時に処理能力を増大させたこと,クレアチニン反応系に恒温槽を導入して安定性を高めたことなどである.

新しいキットの紹介

血清リン脂質定量法に関する検討—リン脂質試薬栄研について

久城 英人 , 吉田 高子 , 福井 巌

pp.765-768

緒言

 血清リン脂質はレシチン,リゾレシチン,セファリン,スフィンゴミエリンなどより成り,リポタンパクの形で血清中に溶存し,総リン脂質濃度はおおよそ136〜240mg/dlとされている1)

 血清リン脂質の化学的な定量法は,①血清からのリン脂質の分別,②リン脂質の無機リン化,③無機リンの比色定量の3段階から成り立ち,第1段階の分別法の相違により,有機溶媒抽出法2〜15)とトリクロル酢酸沈殿法16〜22)とに大別される.また,最近では酵素(Phospho-lipase C)を用いる方法23)も報告されている.

市販フィブリンカンテン平板を用いた抗プラスミンの測定法に関する検討

宮谷 勝明 , 高畑 譲二 , 福井 巌

pp.769-771

緒言

 プラスミンの発現にはプラスミノゲンをも含めた活性化因子と同じ比重で抗プラスミン系因子についても十分考慮しなければならない.

 抗プラスミンを測定するには,きわめて純粋なプラスミン製剤が必要とされるが,松岡ら1,2)によると,ミドリ十字のヒトプラスミンはフィブリン平板法で抗プラスミンを測定するのに十分耐えられることを報告し,著者ら3)もNovo社のブタプラスミンをも加えて検討を行い同じような成績を報告したが,今回はHylandのフィブリンカンテン平板を用いて抗プラスミンを測定する場合の測定条件について吟味を行ったので,その成績を報告する.

ひろば

"なんにも言わないけれど"

村田 徳治郎

pp.768

 あたり前だと思われるかもしれぬが,うでのよい技術者や腕前のよい技能者と称されている方々は,自分の使用している機器,道具をたいせつにするばかりではなく,他人が一見してもその機器,道具からおもいやることができるものである."弘法筆をえらばず"と申されるが,もしすば"弘法筆をえらべば"さらにらしい文字となるであろう.

 ある病院検査室へある友人が就職のため面接のおり,院長は最近式の検査機器をゆび指し誇って言ったものである"余は機器を人の技術より信じる.ゆえに人件費は倹約しても機器中心とした"と.しかしこれから検査する検体が,処理ずみの材料かわからないほど散乱しているのを院長の肩ごしからかいまみて,人間関係を悲観して就職は見合わしたとこの友人はいう.今月今日になるとそれにしても思い出す.私が研修のため某研究所に出張した時,"わあ!すごい比色計使っているな,よく使いこなせるな……おぬしは"現在ではもうお目にかかれないほど古い器種であった."これにも三分の魂があるわよ"と使用している若い女性技師に軽くたしなめられたが,胸中私はこの器械を使用して出される検査データはだいじょうぶだろうかと疑っていた.ある日もう帰ろうかと思ってふとうしろをふり返ると,使用器機にていねいにカバーをかぶせながら小声で器械に"ご苦労さまでした"と例の若い女性技師がやさしくいたわっていたのである.

被検者モラル

大竹 敬二

pp.771

 臨床検査技師になって数年,特に最近は被検者に接触する機会も多く,集団検診などでは地域ぐるみに接するようになり,受検者対技師のコンタクトが重要視され,多くの問題も起きているようである.

 医療技術者としては,高度な技術を持って,親切にしかも適切で慎重な態度で検査を実施しなければならない反面,被検者の協力が得られないことがかなりあることにも注目したい.

新しい機器の紹介

ベックマングルコース分析計(Beckmann Glucose Analyzer)による血糖・尿糖の測定について

松尾 武文 , 石浜 義民 , 佐々木 茂生

pp.772-774

はじめに

 緊急検査としての血糖検査は,治療内容を左右する性質のものであり,多数検体の同時処理方式よりも少数検体のくり返し測定が容易な方式が好ましい.この目的で,ブドウ糖酸化酵素を用いたDextrostix法が開発されており専用の反射計もあるが1),測定値は半定量的な結果であると考えられている.

 私どもは,除タンパク操作が不要で,しかも検体を直接ブドウ糖酸化酵素と作用させてブドウ糖濃度を測定する酸素電極法2,3)を原理としたBeckmann Glucose Ana-lyzer (ERA-2001型)を用いて検討を行ったので以下に述べる.

質疑応答

緑膿菌の性状について

I生 , 五島 瑳智子

pp.776

 問 NACカンテン培地に発育する菌は,ほとんどが緑膿菌と参考書にありますが,NACカンテン培地によく生えてチトクローム・オキシダーゼ試験が陽性であるが,緑膿菌とは別のものと思われる菌がたびたび出ます.その菌はヒューレイフソン培地で,好気的嫌気的ともに培地を黄変せず,好気的に培養すると表面部がアルカリ化して青くなります.この点では,一般にいわれる緑膿菌のヒューレイフソン培地での性状と違いますが,NACカンテン培地によく生えるということから,緑膿菌の見当をたてて,調べていくべきでしょうか.

 あるいは,この時点で緑膿菌以外の菌であると判断していいものなのでしょうか.ご教示をお願いいたします.

日常検査の基礎技術

クームス試験

山崎 順啓

pp.779-786

 普通われわれがクームス試験(Coombs Test)と呼んでいる検査法は人により,また国により多少名称が異なっている場合がある.すなわち抗グロブリン試験(Antiglobulin Test),抗グロプリン感作試験(Antiglobulin Sensitization Test),モレスキークームス試験(Moreschi-Coombs Test)などの名でも親しまれており,すべて本質的には同じものと考えてまちがいはない.この検査法は1908年Mores-chiによってその原理が初めて記載され,その方法を実際に臨床的に応用したのがCoombsであると言われている.これが1945年,今から約30年前のことである.

検査と主要疾患・19

急性腸管感染症

斎藤 誠

pp.788-789

 急性腸管感染症の病原には,赤痢菌,サルモネラ菌,腸炎ビブリオなどがあるが,侵入門戸,検査手順および検体の相似性から腸チフスを便宜的に腸管感染症に含ませ,検査のポイントを示してみた.

検査機器のメカニズム・31

炎光光度計

内野 興一

pp.790-791

1.原理と構造

 高温中におかれた原子はその元素特有の波長の光を放射するという性質を利用して分析を行うのが炎光法である。炎光光度計は試料を霧状にしてフレーム中に導いて発光させるバーナーを備え,これによる発光から目的元素の波長光だけを選び出して検知器で受け,光電流に変換したものを増幅してメーターに表示するというものである.その基本的な構成を図1に示す.このような方式を通常外部標準方式と呼んでいる,これに対して内部標準方式があり,これは試料にあらかじめ一定量の標準物質を添加しておき,標準物質,および分析目的元素を同時に測定してその比を表示させるというものである.その測光原理を図2に示す.フレームからは分析目的元素(図2ではナトリウム)の光と標準物質の光が放射され,それぞれ干渉フィルターによって分離されて別々の検知器によって受けられる.それぞれの検知器からの光電流は増幅されたのち,両者の比が計算されてメーターに表示される.こうすることによって,種々の原因に基づくフレーム変動の影響が補償される.たとえば,分析目的元素の発光が10%低下した場合は標準物質の発光も同じく10%低下しているからその比は変わらず,発光強度の変化は測定値に影響しないことになる.なお,内部標準方式として図3に示すような構成をとることもでき,効果は同じである.

検査室の用語事典

常用病名

伊藤 巌

pp.793

54)脊髄癆;tabes dorsalis

 梅毒による末梢知覚神経線維および脊髄後索線維の系統的変性で,第1期には電撃様疼痛(下肢に出現することが多い),膝蓋腱反射の消失,瞳孔の対光反射の消失を呈する.第2期には運動失調,第3期には麻痺をきたす.血液ワッセルマン反応陽性とともに髄液のタンパク量増加・細胞数増加・ワッセルマン反応陽性を証明することが,診断上重要である.

血清学的検査

伊藤 忠一

pp.794

50) Immediate Hypersensitivity;即時型過敏症

 生体内における抗原・抗体反応による過敏症の表現のひとつである.感作動物にふたたび抗原を接種した時起こる過敏性反応のうち,24時間以内に反応が最強になるものを指す.一般にhistamineを介して起こるといわれており,多くの場合液性抗体の存在が証明される(delayed hypersensitivity参照).

組織と病変の見方—肉眼像と組織像の対比

内分泌器とその病変(2)

金子 仁

pp.795-798

 甲状腺,副腎,膵のランゲルハンス島について述べる.

 甲状腺はサイロキシンを分泌する.これはコロイドの中に含まれている.甲状腺疾患の最も多いのはバセドウ病で全甲状腺疾患の49%,悪性腫瘍は0.6%(東大第3内科2,168名中)である.

付・組織と病変の見方

細胞診

金子 仁

pp.799

 細胞診(cytology)は近年非常に発達した検査法のひとつである.

 患者の分泌物を塗抹し,主として癌細胞を検出するのが目的だが,前回述べた剖検,生検と密接な関係があり,この3つが有機的にからみ合って診断を是正したり,確定したりするのである.

Senior Course 生化学

自動化学検査・7—アルカリ性ホスファターゼ

中 甫

pp.800-801

 ホスファターゼはリン酸化合物を加水分解する酵素の総称であるが,通常われわれが測定の対象としているホスファターゼはモノリン酸エステルを加水分解するホスホモノエステラーぜに属するアルカリ性(以下Al-P)および酸性ホスファターゼである.中でも測定件数の多いAl-Pが自動化測定の対象となる.このようにホスホモノエステラーゼは単一なものではなく,ここでは通常われわれが臨床化学で測定している合成基質を加水分解するホスファターゼを意味する.現在までに用いられてきた基質は種類が多く,それらの基質に対する特異性は比較的非特異的である.したがって基質を異にした測定法が数多くあり,どの測定法を採用すべきかは判断に困難をきたすほどである.さらにホスファターゼは使用する緩衝液の種類によっても活性の程度は異なり,その種類および濃度により測定値は著しく異なる.また活性化剤であるMg2+の有無および濃度が活性に影響を与える.このようにホスファターゼは,通常臨床化学で測定されている酵素の中でも変動因子があまりにも多く活性の正確な測定には多くの問題を残している.その中でも比較的広く採用されている方法は,大別してKind-King法(以下K-K法)およびその変法,Bessey-Lowry法(以下B-L法)およびその変法の2法となる.K-K法は衆知のように日本消化器病学会肝機能研究班により標準法として採用されており,わが国においては最も普及している方法である.

Senior Course 血液

抗核抗体,LE細胞および補体

中島 弘二

pp.802-803

 自己免疫性疾患とは,個体の正常の体構成因子と免疫学的反応を起こす免疫学的適格細胞または抗体が,ある個体の中に出現した結果臨床症状あるいは機能障害を生じている状態をいう.血液に関するものでも自己免疫性溶血性貧血,特発性血小板減少性紫斑病(現在では免疫性血小板減少症と呼ぶ人もある)などがあり,それぞれ赤血球または血小板に対する抗体を産生することがよく知られている.自己免疫性疾患の中に細胞核またはその構成成分に対する抗体(抗核抗体)を産生している全身性エリテマトーデス(SLE)がある.古くから検査室で行われているLE細胞の検査はこの自己抗体を検出するものであり,SLEの診断にとって必須の検査であった.最近,SLEの自己免疫性疾患としての研究から,より特異性,感度の高い自己抗体の検出法として螢光抗体法による抗核抗体の検出が各検査室で行われるようになってきた.抗体は細胞内に浸入することはなく抗核抗体がSLEの病態発現の原因であるか結果であるかはまだ明らかではないが,障害を受けた細胞核に対するLE現象と同じ機序によって起こると思われるヘマトキシリン体の組織学的証明,抗核抗体価および補体価の増減と臨床症状の関係より,この免疫異常がSLEの病態発現に深い関係を持っていることは明らかである.

Senior Course 血清

ウイルスの血清学的検査

中村 正夫

pp.804-805

螢光抗体法

 螢光抗体法は臨床検査の広い分野にわたって応用されつつある.梅毒血清反応におけるFTA-ABSなど日常検査としても用いられ,そのほか細菌,真菌検査への応用も試みられている.ウイルス検査に関しても,①各種検査材料,特に組織内,細胞内におけるウイルス抗原の検出,②患者血清中のウイルス抗体の証明など,主としてこれら2つの面についての応用が行われている.

 術式としては,直接法,間接法,補体法などが用いられているが,特異度の点では直接法が,感度の点では間接法がよいといわれる.いずれにしても,ウイルス検査においては,一般の血清学的検査,ウイルス分離などに比して早期診断ができること,あとで述べるような,二,三の問題点はあるとしても,特異的診断であること,さらに術式が比較的簡単であることにおいて,臨床検査の立場からみても,検査法として高い価値を持つものと思われる.

Senior Course 細菌

体液・膿の検査法

奥田 茂 , 三輪谷 俊夫

pp.806-807

 ひと口に体液,膿といっても,起病菌以外の汚染を受けていない.いわゆる"生体内材料"と常在菌や空中雑菌など起病菌以外の汚染を受けている,いわゆる"開放性病巣より採取した材料"では検査の進め方は全く異なる.

 健康体であれば,皮膚・粘膜で被われている体内は元来が無菌的である.検査材料の採取時に起病菌以外の汚染がないよう細心の注意が払われさえすれば,生体内材料中から検出される菌はほぼ起病菌と考えてまちがいないため,あらゆる菌種が増殖しうるような培養条件を考えなければならない.

Senior Course 病理

臨床病理学的立場よりみた電子顕微鏡学・7—Kleinschmidt法,走査型電顕試料作製法を中心に

相原 薫

pp.808-809

 Microgrid meshの作り方懸濁試料のような場合は穴あき支持膜が考案され,一般にはSjöstrand法が用いられている.2%ホルムバールの塩化エチレン溶液で乾式法の膜を作り,塩化エチレンの蒸発前に水蒸気を吹き付け,塩化エチレン蒸発後,通常の方法で膜を作り,グリッドにはる.このグリッドを電顕鏡体内で電子線照射し,穴をあけたのちカーボン蒸着をする。坂田法では3%酢酸アミル溶液で湿式法で膜を作り蒸発前に息をかけ,その膜をグリッドにはりつけ乾燥させる.グリッドは炎の中を通し,穴をあけカーボン蒸着をする.

Senior Course 生理

人工透析と臨床検査

秋山 暢夫

pp.810-811

 血液透析のわが国における普及はめざましく,現在透析患者数は約6,000人といわれている.人工透析の目的も単なる延命から,社会復帰を前提とするものに進歩し,人工透析研究会の調査では透析患者の50%以上が,何らかの意味で職業を持ち社会復帰している.名古屋クリニックでは夜間透析患者全員の平均労働時間は週48時間で,最高60時間に達している.この一方で透析療法開始後間もない施設では,管理の失敗による死亡率が高く遺憾にたえない.現在,年間10%以上の死亡者を出せば一流の透析施設とはいえないであろう.

 臨床検査については,透析を始める前の尿毒症に対する検査,人工透析開始後透析能率をチェックするためのルーチン検査,年余にわたり全身状態を把握していくための定期検査に分けて理解しておくのが便利であろう.

Senior Course My Planning

学校の研究室を活用—私の現場教育観

青木 哲雄

pp.812-813

 臨床検査技師学校の修業年限は法改正により3年以上となったが,実質上1年間延長の効果はあがっておらず依然基礎ならびに臨床実習などの指導体制は十分と言えないようだ.これを補うために現場教育は必要欠くことのできないものであるが,その現状と夢物語を私の近辺からさぐってみた.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
今月の特集2 最近の輸血・細胞移植をめぐって

62巻11号(2018年11月発行)

今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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