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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻6号

1975年06月発行

文献概要

Senior Course 生化学

—酵素の初速度測定—LDH Ⅰ

著者: 大場操児1

所属機関: 1獨協医科大学病院中検

ページ範囲:P.674 - P.675

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 生体内には数多くの酵素が存在し,それぞれの酵素が代謝と密接に関与している.そのすべての酵素の働きについては知られていないので,酵素の種類を完全に分類するまでには至っていない.一方,研究室サイドで測定が試みられている酵素の数は多いが,臨床検査室でルーチン検査として,一般的に利用されている酵素の種類はまだ限られている.国際生化学連合(IUB)に従って分類された代表的な酵素を表に示した.見られるようにLDHは酸化還元酵素系に属した,利用度の高い検査項目の一つとなっている.
 脱水素酵素(dehydrogenase)は生体内の酸化還元反応を触媒する酵素系の第1段階に働き,やがて嫌気的脱水素系の反応に移行するといわれている.脱水素酵素の多くはNAD,NADH,またはNADP,NADPH系を補酵素(coenzyme)とし,反応はPyridine核の可逆的酸化還元反応により,脱水素反応の進行が,次々に受けついで行われている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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