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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻8号

1975年08月発行

文献概要

研究

心臓の電気活動が脳波記録に及ぼす影響と起因

著者: 阪本実男1 石川準一1

所属機関: 1大阪府立成人病センター第一部脳神経科脳波室

ページ範囲:P.863 - P.866

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はじめに
 脳波を単極誘導で記録すると心臓の電気活動(心電図)が混入するという現象に遭遇することは,珍しくない.この種のアーチファクトの原因は,次の3つに大別されよう.①電極接触抵抗値が高値である,②被検者が接地された金属に触れている,③被検者の体格や機能的・生理学的要因により心臓の電気的位置が横位である.このアーチファクトの混入を防止する対策は,前二者では容易であるが後者は困難であろう.
 ここで,③は経験的に知られているだけで,この研究についての報告は皆無に等しい.そこで,③が体重や血圧に関係深いことが推察されるが,著者らの経験上から必ずしも断定できない.今回は,体重や血圧などの臨床的所見と無関係に,①,②の起因を除外したうえで,単極誘導法で記録した脳波図に心電図が混入するという現象と心電図との関係について,純生理学的現象上から視覚的観察により統計的に検討を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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