icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻2号

1976年02月発行

文献概要

カラーグラフ

パラフィン切片による脂肪染色の試み

著者: 諏訪幸次1 須山貞子1 長嶋和郎1

所属機関: 1東大病院病理部

ページ範囲:P.126 - P.127

文献購入ページに移動
 組織の脂肪染色は凍結切片にて染色するのが常識となっている.理由は,パラフィン標本作製過程で使用する有機溶媒で脂肪が溶解,消失してしまうためである.しかし脂肪染色がパラフィン切片で可能となれば,技術的な面ばかりでなく,研究や組織診断の方面で極めて有益な手段となることはいうまでもない.類脂質安定固定剤である重クロム酸カリと四酸化オスミウムとの混合液で再固定を行うことにより脂肪の溶解を阻止し,パラフィン切片での脂肪染色が可能となることを経験したのでここに紹介する.
 注図2以外はすべての厚さ6μmのパラフィン切片,脂肪染色漂本である.カラー写真はKodak PCFのフィルムを使用し,Photomax(ナリンパス製)で撮影した.現像は医学写真研究所に依頼した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?