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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻2号

1976年02月発行

文献概要

技術解説

リポタンパクの電気泳動法と免疫学的定量法

著者: 大島寿美子1 中野栄二2 土屋俊夫2

所属機関: 1日大板橋病院臨床検査科 2日大臨床病理

ページ範囲:P.129 - P.134

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 血清リポタンパク(以下Lpと略す)の分画法には,Lpの種々な性状を利用した多くの方法がある.人別すると,LP分子の比重(密度)の差を利川した超遠心分析法,電気的易動度の違いを利川した電気泳動法,抗原性を利用した免疫学的方法,高分子のポリアニオンとの親和性を利用した沈殿法などがある.現在,日常の臨床検査として多く川いられている方法は電気泳動法と免疫学的沈降法である.電気泳動法は,Lees&Hatchの改良した炉紙電気泳動法が臨床的応用の基礎を確立し,LP分画が臨床検査として普及させることに重要な役割を果たした.しかし現在では,電気泳動の支持体はセルロースアセテート膜やアガロースゲルが多く用いられるようになり,より簡易化されている.免疫学的沈降法はβ—Lpおよびpre—β—Lpがほぼ同一の抗原性を有することから,抗β—LP血清を用いた毛細管法やsingleradial immunodiffusion法が高脂血症のスクリーニングテストとして応用されている.
 ここでは,日常検査に最も多く用いられているオゾン化シッフ染色法を川いたセルロースアセテート膜電気泳動法と,脂溶性色素(Fat Red 7 B)染色を行うアガロースゲル電気泳動法,泳動像の読み方,それに免疫学的方法である毛細管法とsingle radial immunodiffusion法について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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