文献詳細
文献概要
技術解説
血小板粘着能検査—ガラスビーズ法
著者: 安永幸二郎1
所属機関: 1京大・第1内科
ページ範囲:P.135 - P.140
文献購入ページに移動血小板粘着能の測定には古くから種々の方法が考案されてきたが,現在ひろく用いられているのはSalzman法1)およびHellem II法2),ないしそれらの変法である,その原理は一定の大きさのガラスビーズを一定量(したがってガラスビーズの表面積が一定となる)を詰めた管内を血液を通過させ,その前後の血小板数を測定して,減少した血小板数(いわゆる粘着血小板)の比率(血小板粘着率を求めるものである.Salzman法が被検者よりガラスビーズ管を通して吸引採血するのに対し,Hellem II法はいったん採血した後ガラスビーズ管に血液を押し出して通過させるものである.Hellem I法は抗凝固血を用いたが,抗凝固剤は血小板粘着能を低下させるから,ナマの血液をそのまま通過させるほうが良い.
掲載誌情報