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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻2号

1976年02月発行

文献概要

Senior Course 細菌

抗酸菌の同定(確認) Ⅰ

著者: 工藤祐是1

所属機関: 1結核研究所臨床検査科

ページ範囲:P.228 - P.229

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1.同定の意義
 現行の結核菌分離培養法を用いれば,発育してくるのは結核菌(M. tuberculosis—旧称ヒト型結核菌)だけではなく,それ以外の多数の抗酸菌種も同様によく分離されうる.これらの多くは永い間,結核菌中心の抗酸菌の世界で雑菌扱いされていたものであるが,ここ十数年来の研究により,そのうちには人間にとりつき感染を起こしうるものもあることが明らかとなってきている.
 結核菌,癩菌以外の抗酸菌によって引き起こされた感染症を広く非定型抗酸菌症と呼んでいる.一方,自然界には雑菌性の抗酸菌が多く分布しているので,これが臨床材料に一時的に迷入する可能性も多い.したがって人間から分離される抗酸菌は全く雑菌性のものから病原性をもちうるものまで広い範囲にわたっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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