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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻3号

1976年03月発行

文献概要

研究

血清トリグリセライド測定法における吸着剤の基礎的検討

著者: 木下忠雄1 佐々木博2 中沢千浪2 吉田光孝3

所属機関: 1国立病院医療センター臨床検査科生化学 2国家公務員共済組合連合会立川病院 3東邦大・理学部

ページ範囲:P.301 - P.303

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 血清トリグリセライド(以下TGと略)の定量法としては,近年Van-Handel (1957)1)のクロモトロープ酸を利用して発色させる方法や,現在ではFletcher2)によってアセチルアセトンなどを用いる発色法などがよく用いられ,また,この他TGをn—ノナン3)などによって選択的に抽出する方法や,酵素法4〜6)などが知られている.
 アセチルアセトン法においてTG測定を行う場合,あらかじめ発色干渉物質,なかでも血清試料中に共存するリン脂質やグルコースなどは,含有するホルムアルデヒドと,測定試薬であるアセチルアセトンとHantzsch反応を起こし,正の誤差を生じる.したがって発色操作の前に吸着剤を用いて除去しなければならない.従来用いられてきた吸着剤としてはゼオライト,ケイ酸,フロリシルなどがあげられるが,その吸着剤の種類によって,測定値に変動を来すことを認めたので,著者らは最も良いと思われる吸着剤を選定するために基礎的検討を行った.すなわち,発色の干渉物質であるリン脂質やグルコースを除去するために用いる吸着剤の吸着能力,吸着剤の発色への影響,吸着剤を用いない方法との比較などについて検討を行った結果,フロリシル系の吸着剤が優れていることが分かったので,その検討成績について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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