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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻6号

1976年06月発行

文献概要

研究

ヘモグロビン測定試薬(Van Kampen液)における二,三の考察

著者: 富田眞市1 藤原充1 峰村義隆1 吉井新2 松本嘉夫2

所属機関: 1北里研究所 2北里大学衛生学部

ページ範囲:P.635 - P.639

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緒言
 シアンメトヘモグロビン(HiCN)法はヘモグロビン(Hb)の正確な測定法として現在広く用いられ,VanKampenら1)の方法に準じた試薬が市販されている.これは(図1)フェリシアン化カリウム〔K3Fe(CN)6〕とシアン化カリウム(KCN)とを含むVan Kampen試薬に血液を加えることにより,スルフォヘモグロビン(SHb)以外のすべてのHbはK3Fe(CN)6によってメトヘモグロビン(Hi)に酸化され,更にKCNによって変えられたHiCNを比色定量する方法で,操作が簡単で,安定かつ長時間保存の効く利点を有し,国際標準法2)に設定されている.
 近年,種々の臨床検査法の自動化が進むにつれ,緊急検体や小数検体を迅速に処理するために多項目血液検査装置(Sequential Multiple Blood Analyzer)が開発され,この器機1台でHbを含め,アルカリホスファターゼ,ビリルビン,アルブミン,コレステロールなど十数項目の生化学検査がなされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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