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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻1号

1977年01月発行

文献概要

Ex Laboratorio Clinico・1【新連載】

H型LDH欠損症の発見

著者: 北村元仕1

所属機関: 1虎の門病院生化学科

ページ範囲:P.47 - P.52

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LDHとそのアイソザイム
 骨格筋は酸素の供給なくしてブドウ糖を酸化してエネルギーを獲得し,その終末代謝産物として乳酸を生成する.この過程が有名な嫌気的解糖であるが,乳酸脱水素酵素(LDH)はその最終段階をつかさどり,ピルビン酸を乳酸に還元する.骨格筋に限らず,LDHは心筋,肝臓,血球その他ほとんどあらゆる組織中に広く存在し,それらの組織細胞の病変に際して血流中に遊出し,いわゆる逸脱酵素として臨床診断に利用される.
 血清LDH活性値の測定は,臨床検査としてこのように広い意味を持ち,心筋硬塞や肝疾患,筋疾患,白血病や各種の悪性腫瘍の診断に役立つが,同時に,血清中にそれが増量しても損傷を受けた臓器が直接には明確でない欠点もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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