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研究
施設間差,個人差実験を含んだ各種尿一般検査法の比較実験
著者: 富田仁1 福井巌2 曾山浩吉2 岸川敏治2 出井勝重3 菱本恒温3 花沢明3 林泰三4 山口春雄4 金田恵孝4 西村甲子夫5 林長蔵6 今井宣子6 奥田清7 畠山勅男7 赤井俊洋7 梅垣健三8 松岡洋一8 久保田力8 山口延男9
所属機関: 1京都大学中央検査部 2京都府立医科大学臨床検査部 3国立京都病院研究検査科 4大阪医科大学中央臨床検査部 5関西医科大学香里病院中央検査部 6大阪大学中央臨床検査部 7大阪市立大学中央臨床検査部 8奈良県立医科大学中央臨床検査部 9神戸大学中央検査部
ページ範囲:P.76 - P.82
文献購入ページに移動臨床検査,特に臨床化学検査の精度管理は,分析の自動化と相まって著しく進歩したが,尿の化学的検査は,最近ようやくコントロール尿が使用されるようになったとはいえ,問題が多い.特に,ほとんどの尿化学成分が,試験紙で定性ないし半定量できるようになったけれども,簡易だとの観念の下に,安易に使用していると思わぬ失敗をする.いろいろのメーカーによる製品があるうえに,保存と取り扱いの問題もあり,最終的には個人の主観的肉眼判定によるので客観性に乏しい.
著者らは,近畿地区という狭い地区において,厳格な条件の下に作製し取り扱われた同一人工尿(従来のように水に純品を加えたものではなく健康人尿をベースにして作ったもの),同一患者尿を9大病院の検査施設に,同じ日に配布し,同一ロットのAMES Stix,同一ロットのユリフレットと尿自動分析器オーションアナライザーを用いて,尿pH,糖,タンパク,潜血,ケトン,ビリルビンを測定してもらい,施設間差,個人差を,また同時に従来定量法によるタンパク,糖の測定値の施設間差をもみた.
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