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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査21巻11号

1977年11月発行

雑誌目次

特集 小児の臨床検査

カラーグラフ

先天性代謝異常

大浦 敏明

pp.1156-1157

フリーアクセス

西村 昻三

pp.1159

 今日の臨床医学に各種臨床検査を欠かせないことは周知の事実であるが,小児の検査となると,つい,二の足を踏みがちになるようである.一体,小児の検査の特殊性とは何であろうか? 換言すると,成人を対象とする臨床検査と異なる点は何であろうかということになる.

 よく,小児は成人のサイズを小さくしただけの存在ではないと言われる.出生時,体重約3,000g,身長約50cmであった新生児が,最初の1年間で体重は3倍以上に,身長は1.5倍になり,その後も発育し続けるのである.このようなサイズの増大のみでなく,生まれたころは,飲んだり,泣いたりする以外は一日の大半をうとうとと眠ってばかりいたものが,やがて目が見え,笑うようになり,首がすわり,お座りや,寝返りができるようになり,独りで立ち,歩けるようになっていく.すなわち,このように機能的にも分化発達をしていくが,これはサイズの発育といつも並行して進んでいくものである.

Ⅰ.サンプリングの技術

A.血液

西村 昻三

pp.1162-1165

 小児の臨床検査の中で,血液は検査材料として最も広く用いられていることは周知の事実であるが,そのためには,検査に必要な量の血液を,目的に応じ毛細管,静脈,動脈から採取しなければならない.しかし,小児の採血は,年齢により難易の差が強く,なかでも乳幼児の採血が最も難しい.最近では,検査法も微量化,簡易化してきているので,血液を材料とする検査の全過程の中では,乳幼児の採血が最も困難にして熟練を要するものになってきている.そこで,乳幼児の採血法のうち,特に日常臨床上役立つものと思われる方法を述べることにする.

B.骨髄

細谷 亮太

pp.1166-1168

 骨髄は骨の内腔を満たしている組織であり,働きとしては造血機能の他に異物,細菌の貪食や抗体産生などの網内系機能も有している.生後数年は全身のかなりの部分の骨髄が造血細胞を主とする赤色骨髄である.しかし成長するに従い赤色骨髄は徐々に脂肪細胞に置き換わり黄色骨髄へと変化する.比較的遅くまで赤色骨髄を残しているのは,胸骨,骨盤骨,頭蓋骨,脊椎,肋骨などである.骨髄を採取して検索することは血液病の診断や悪性腫瘍の骨髄転移の有無を知るに不可欠である.骨髄を採取するには骨髄穿刺,生検針による骨髄生検,外科的手段による骨髄生検の三つの手段がある.本項では前二者について述べる.

C.尿

斎藤 有希雄

pp.1169-1173

 日常臨床では,最少限の検査として検尿を行う機会が多い.小児には尿路感染症の頻度も多く,採尿はルーチンの仕事である.しかしながら,大人では余り問題とならない尿採取も,協力を得られない乳幼児では必ずしも容易でなく,特別の技術を必要とする.以下,成人と変わらない点については他に譲り,小児特有の採尿方法を目的別に分けて紹介する.

D.便

中嶋 清隆

pp.1174-1175

 糞便検査の目的により採便の時期,方法も異なるが,小児の糞便検査に伴う障害は,一つには小児(特に乳児)の便の回数が多く性状も食事内容により短い時間に変化を受けすやいことにあり,また一つには必要時に適切な材料を得難いことにある.実際,1歳未満の乳児では消化管通過時間は,平均9時間から20時間とされ,成人の半分にも満たない.また,新生児の胎便から,離乳食完成の1歳ごろの便を見ても,母乳,人工乳,離乳食と食事内容,消化吸収能の発達に伴い誠に様々な変化がみられる.臨床検査のうえでは,糞便検査は尿検査に比べその目的と利用は限られるが,腸重積,先天性胆道閉鎖症のように便が診断の決め手となる小児期特有の疾患もある.ここでは,成人の糞便検査と一致する点は割愛して,小児に必要な採便の技術を目的別に述べる.

E.髄液

細谷 亮太

pp.1176-1178

 髄液の検査は,神経学的診断に極めて重要である.一般に髄液の採取は腰椎穿刺によって行われる.最近,腰椎穿刺は中枢神経系白血病の診断ならびに薬剤注入による治療にも不可欠なものとなってきた.本項では,新生児を含む小児の腰椎穿刺について,成人における手技と多少遠う点を中心に述べてみたいと思う.

F.唾液

奥田 清

pp.1179-1184

唾液検査の目的

 臨床化学の領域における一般的な分析試料としては,血液(血清,血漿),尿が好んで用いられ,また目的に応じて胃液,膵液,腸液,胆汁,脳脊髄液などを用いているのが現状であろう.ここでは,分析試料としては特殊と考えられる唾液を取り上げたが,その理由としては少なくとも次の二つの点を考慮しなければならない.第一は従来から行われていた唾液腺に関する生理学的な検索あるいは病的状態の診断を目的としたものであり,第二は今後新しく開発されるであろうと考えられる領域で,唾液を血液や尿と同様に全身的な代謝動態を把握するための材料とすることである.第二の点に関しては,被検者に最も負担を与えず,しかも随時に得られる試料である点が長所である.しかも乳幼児の流涎現象から考えても,また,後述するデータからも明らかなごとく,小児においては唾液の分泌速度が速く,したがって採取が量的にも,方法論的にも有利であることも見逃すことができない.しかしながら,すべての生体成分について全身の代謝動態を反映しない点にその限界がある.現在,尿素1,8)や各種薬剤(文献2),他)について検討が進められているが,今後研究の発展に伴い,そのほかの各種成分についてもその適用の可能性が考えられ,被検者に負担を与えずしかも手軽に得られる材料として,その有用性が期待されている.

 さて,唾液の採取,取り扱いを述べるに当たっては,まず唾液腺について若干記載しておく必要があろう.

G.汗

二宮 恒夫

pp.1185-1186

 汗の電解質濃度の測定は膵嚢腫性線維症の確定診断に重要である.電解質測定に十分な量の汗の採取は,従来,被検患児の腹部にガーゼを当て,湿度50%,温度32℃の高温室に1〜2時間入れるか,背中や四肢にガーゼを当て,その上をプラスチックバッグを覆うなどの方法1)で行われていた.しかし,これらの方法は,汗の採取に時間がかかること,体全体より発汗を促すため,脱水症に陥ること,膵嚢腫性線維症患児の場合は,急激な電解質の喪失により死亡する危険もあり,検査中は監視が必要であるなどの欠点がある2).その後,皮内にメタコリンやフルメサイドなどの副交感神経刺激剤を注射し局所で汗を採取する工夫もなされてきたが3),この方法も悪心,嘔吐,流涎,下痢などの全身的副作用の出現をみたり,被検患児に疼痛を与えるため,汗採取に非協力的にさせてしまうことが多い.すなわち,小児の汗の採取にあたっては,

(1)操作が簡単であること.

Ⅱ.生検材料の採り方

A.腎

酒井 糾 , 川西 紀昭

pp.1188-1189

経皮的腎針生検法

1.その目的

 腎疾患の診断,治療法・治療薬剤の選定,治療効果の判定,予後判定を目的とする.

B.肝

白木 和夫

pp.1190-1191

 肝臓は小児期には各種の原因によって障害を受けるが,その診断には通常の生化学的検査だけでは十分でなく,形態学的な検索の必要な場合が少なくない.小児の肝生検法としては通常次の3つが行われている.

(1)外科的肝辺縁切除

C.筋

大沢 真木子 , 水野 美彦 , 瀬川 昌也

pp.1192-1194

 筋生検法の詳細については他の著書,文献1〜4)があるので参照されたい.ここでは主に小児の筋生検につきできるだけ具体的に述べる.

D.皮膚

山本 一哉

pp.1195-1196

 大別するとメスを用いて切除する力法と,生検用パンチにより採取する方法とがある.小児では,高速度回転パンチによる無麻酔生検も便利である.なお,生検部位のカラー写真は必ず撮影しておくべきである.

E.粘膜

内藤 春子

pp.1197-1198

 消化管の粘膜生検は診断と経過観察に有用であり広く施行されている.食道及び胃の直視下生検はKenamore(1940)1)以来各種のファイバースコープが開発され,重要な検査法の一つとなっている2).またShiner (1956)3)に始まった小腸生検は小腸疾患の研究に画期的な進歩をもたらし,更に近年において小児用器具の開発により,広く腸管粘膜の生検が行われ組織所見,二糖類分解酵素の活性測定に利用されている4,5).大腸生検は直腸S状結腸直達鏡及び近年開発された大腸ファイバースコープによる生検が行われている6).また小腸生検器具を用いた直腸生検も施行されている7).本稿においては小腸生検の手技を中心に記述する.

Ⅲ.検体検査

A.血糖

山田 正明

pp.1200-1201

 周知のごとく血糖の測定は,糖質代謝に異常を起こす内分泌疾患,特に糖尿病の診断,治療に最も重要な検査項目である.

 小児を対象とする血糖測定の目的は,高血糖症のほかに,低血糖症の鑑別にも必要とされ,その疾患には,主として新生児低血糖症,乳幼児の特発性低血糖症,肝酵素欠如に伴う先天性糖質代謝異常症(糖原蓄積症,ガラクトース血症,グリコーゲン合成酵素欠損症,果糖不耐容性),高インスリン血症ならびに内分泌疾患に伴う低血糖症などがあげられる.

B.ビリルビン

山田 正明

pp.1201-1202

 ビリルビン代謝異常によって生じる黄疸のうら,特に新生児黄疸は産科及び小児科領域で最も重要視されている.この他に肝炎,肝硬変,胆道閉鎖,Gilbert症候群,溶血性黄疸,肝外閉基性黄疸などの場合,血中にビリルビンが増量する.

C.電解質

戸谷 誠之

pp.1203-1205

 生体中の電解質は水の分布,浸透圧の調節,酸塩基平衡の維持といった生体内部環境の恒常性機構のもとに大切な役割をしている.

 現在,日常検査として多くの検査施設で測定されている.しかし,その測定及びデータの解釈については多くの問題が残されている.しかも乳幼児ではわずかな輸液による体液中の電解質の補正により,劇的な病態変化が示されることを考えると厳密な測定の重要性が理解される.

D.BUN

山田 正明

pp.1206-1207

 尿素は,生体内におけるタンパク代謝の主要な終末分解産物として,そのほとんどが腎臓を介して排泄されることから,血中の尿素窒素(BUN)は主に腎疾患の診断及び治療の目的に最も重要で,成人はもちろんのこと小児科領域においても日常の臨床検査に欠かせない種目となっている.

E.血清酵素とアイソザイム

戸谷 誠之

pp.1208

 血清酵素分析の小児病態検査における重要性は成人の場合と同様である.しかしその測定法は成人の検体による場合と差異はないので本稿では省略する.なお,私たちの現在の測定法と必要血清量は資料7(101ページ)に示したので参照されたい.

 小児の正常値は加齢による変動が大きいが,その概略は次のとおりである.出生直後は低値で成長により成人値まで上昇するものとしてアミラーゼ,乳幼児期に高くその後低値化するものとしてGOT, CPK, LDHがある.ALPは小児は高値であるが,生後12〜24か月と12歳ごろに二峰性の上昇を呈し,その後低下する.この変化は平均的な変動状態であり,個体差も著しいのでデータの解釈には個人別正常値の設定も必要である.

F.RI検査

戸谷 誠之

pp.1209-1211

 検体検査の微量化の中で放射性同位元素をトレーサーとし,抗原抗体反応に基づいたRI検査法(ラジオイムノアッセイ法)は感度が高く,特異性が強い点でホルモンなどの血清中微量成分の測定を可能にし,この領域の学問進歩に大きな貢献をした.

 本法の一般的な原理は以下のとおりである.精製抗原をRIで標識化する.この抗原に対する抗体を準備する.血清試料中の非標識抗原(検体)と標識抗原が共存する場に抗体を入れると,共通の反応性を抗体に示す.その結果,生じた抗原抗体複合体の標識量から非標識抗原の未知濃度が定量できる.

G.薬物分析

味村 章生 , 戸谷 誠之

pp.1212-1213

 小児における薬物の代謝動態は成人における場合と多くの点で異なりがある.それは各器官,臓器の未熟性,代謝の特異性(例えばβ-glucuronidase活性が成人に比べて高く薬物の分解時間が短い),消化管の体の中で占める割合が大きいなどの理由による.更に,年齢,体重など多くの個体差がある.したがって小児薬用量を決めるには臨床薬理学の見地からの分析が有益となる.

 しかし,現在の臨床検査室は臨床化学の領域では著しい進歩を遂げているが,臨床薬理検査という方面は欧米諸外国に比べて著しく立遅れている.本邦ではごく一部の施設で実験的に行われているにすぎない.更に,この種の検査室は小児でしばしばみられる薬物の誤飲,投与薬剤による急性中毒症の診断治療面にも大きな意義がある.

H.アンモニア

山田 正明

pp.1214-1215

 タンパク質とアミノ酸代謝により体内組織で生成されたアンモニアの大部分は尿素として体外に排泄される.そのため正常の血液に存在するアンモニア量は極く痕跡程度にとどまっている.しかし,主として重症肝障害または先天的に尿素サイクルが異常の場合,高アンモニア血症を認める.血中アンモニアの測定は,特にこの肝障害にみられる肝性昏睡,肝性脳症の鑑別診断に必要な検査として従来から利用されている.

I.VMA

山田 正明

pp.1216-1217

 尿中VMA (3-methoxy-4-hydroxymandelic acid)の検出は,小児悪性腫瘍の一つである神経芽細胞腫や褐色細胞腫の診断ならびに治療効果に重要な役割を持っている.

 これらの細胞腫はカテコールアミン分泌腫瘍なので,神経芽細胞腫の場合,腫瘍内のカテコールアミンが活発に代謝されるため,カテコールアミン及びその代謝産物であるVMAないしはHVA (3-metoxy-4-hydroxy-phenylacetic acid=homovanillic acid)が尿中に多量排泄される.

J.血沈

城 宏輔

pp.1218-1219

 赤血球沈降反応(血沈)は古くから感染,炎症,組織破壊などの発見や経過追跡に用いられてきたが,その手技が簡便でしかも測定誤差が少ないことから,信頼できる検査法として広く臨床医に用いられている.

K.微生物検査

富山 哲雄

pp.1220-1227

 近年小児においても,いわゆる伝染病は減少の傾向にあるが,一方においてopportunistic infectionと言われる弱毒菌による感染症が目立つようになってきた.しかもこれら弱毒菌は小児において決して弱毒とは言えない例も多い.また,従来ほとんど検出されることのなかったStreptococcus agalactiae (B群レンサ球菌)やFlavo-bacterium meningosepticumによる髄膜炎なども症例を増してきている.ここでは小児感染症の主な病因細菌とマイコプラスマについて分離と同定の要点について述べてみたい.

L.ウイルス検査

富山 哲雄

pp.1228-1230

 現在ウイルス感染症の実験室内診断は主に血清反応で行われているが,血清反応には血清反応の利点と同時に限界があり,特に,小児においては,RSウイルス,エンテロウイルスをはじめ分離培養の価値の高いものが少なくない.ここでは小児の主なウイルスについての分離培養の要点を述べることにする.紙数が限られているのでLCM,脳炎,B,EB,コロナなどの各ウイルスや剖検試料については省略する.必要に応じて文献1)を参照されたい.

M.多核球機能検査—NBT還元試験を中心に

城 宏輔

pp.1231-1233

 多核球機能の検査は他の免疫学的検査ほど一般的ではないが,日常の診療において一次的あるいは二次的な多核球機能異常を思わせる症例に遭遇することはまれではない.一般に多核球機能検査法は細胞の性質,または手技上の問題で,比較的測定値のバラツキや検者による測定値の差が大きいが,熟練した同一の検者によるデータは十分臨床に活用できる.

N.血液ガス

向山 徳子

pp.1234-1235

 小児科領域においては成人に比べ脱水や電解質異常,酸塩基平衡の障害を来しやすく血液ガスの値を理解することは疾病の病態生理を知り治療に役立てるために大切である.近年になりアストラップ血液ガス分析装置,あるいは全自動血液ガス分析装置などの普及により極く微量の血液サンプルで迅速に測定されることにより小児における血液ガス測定の普及は目覚ましいものがある.小児,特に新生児においては酸塩基平衡の調節が成人と異なる面も多く,その機構を理解しかつ測定上の問題点も考慮に入れたうえで血液ガスの値を理解しなければならない.

O.末梢血液検査

赤塚 順一

pp.1236-1238

小児の血液検査施行上の注意

 小児は年齢により採血に制約があるので,年齢に応じた適切なサンプリングがなされねばならない.通常血球計算には肘静脈から採血された約2.0mlを検体として,コールターカウンターモデルSで自動的に計測する.ただ新生児や幼若乳児のように採血が困難なときには,踵や拇趾を穿刺して得た血液について従来の用手法で検査する.出血傾向が疑われる患児からの採血は特に注意が必要で,この場合耳朶からの採血は,その後の止血困難の危険性から考えて禁忌である.また止血障害の確定診断のため多量の血液を必要とする場合があるが,股静脈からの採血や肘静脈採血後の前腕の屈曲による圧迫止血などは,後になって腹腔内出血によるショックや,広範な上肢の出血を来すことがあるので行ってはいけない.

P.染色体

井上 信男 , 黒木 良和

pp.1238-1240

 先天異常の中で原因のはっきりした一群の奇形症候群として染色体異常が確立されて久しい.

 染色体検査は,市販の外国製キット(例えばGIBCO,IA)の普及と1974年の"健康保険"適用により急速に中検へ導入されはじめた.

Q.負荷試験時の注意点—1.腎

酒井 糾 , 吉田 滋彦

pp.1241

 1.PSP (フェノールズルホンフタレイン)試験

本試験は必ずしも空腹時に行う必要はなく,静注不能のときは筋注でも行われうるし,注射時疼痛も少ない.しかしRPFの影響を受けやすいので,試験中は安静とし,臥位をとらせることが必要である.経静脈的に行う場合はPSP試薬を下記投与量で,正確に肘静脈内へ注射する.PSP試薬1ml (6mg)

 体重5kg以下の乳児1.8mg

R.負荷試験時の注意点—2.内分泌・代謝

田苗 綾子

pp.1242-1248

 負荷試験は内分泌代謝疾患において,そのホルモン・代謝動態を評価するのに,極めて有用な手段である.ここでは内分泌疾患と代謝性疾患の中でも,特に糖質代謝に関する負荷試験について,負荷方法とその注意点を表にまとめた.

Ⅳ.患児検査

A.心電

小佐野 満

pp.1256-1260

 小児の心疾患を診断するには理学的所見,レントゲン写真,及び心電図は欠くことのできない三つの要である.

 不整脈の診断には心電図が最優先であることは言うまでもない.しかし小児科領域では成人に見られるような複雑多彩な不整脈はそれほど多いものではない.小児の心疾患は先天性のものが大半を占めるので,その血行動態上の異常によって生じる心室,あるいは心房の負荷が肥大の形で心電図に反映される.したがって小児の心電図では肥大の判定が最も大きな問題である.

B.心音

小佐野 満

pp.1261-1265

 小児の心疾患は先天性のものが多い.先天性心疾患は出生1,000にっき5〜8とされているから,少なくとも200人に1人の割合で先天性心疾患が生まれることになる.後天性心疾患は小児科年齢では多いものではないが,リウマチ性心疾患は学童期以降には時折みられる.

 これらの小児心疾患はそのほとんどが聴診によって発見されるので,小児の診療に携わるものにとって心臓聴診は極めて重要なものである.心疾患の診療における聴診は過去20年間にとみにその重要性を増し,単に病名の診断のみならず,その疾患の重症度などまで推測しうるようになり,臨床上の価値は極めて大きくなっている.これは聴診所見を正確に記録しうる心音計の開発と,血行動態の変化を正確に捕らえる心臓カテーテル法などの進歩によるものである.

C.脳波

大矢 達男

pp.1266-1273

 小児の脳波検査は,成人に比し検査技術のみならず,診断面でも特徴があるが,入門書または教科書的な面の詳細については避け,本稿では,実地臨床上の,①技術的な問題点,②脳波検査の適応,③小児正常脳波の概略,について述べる.

D.筋電

大沢 真木子 , 水野 美彦 , 瀬川 昌也

pp.1274-1281

 小児科領域で通常行われる筋電図検査には,次のようなものがある.

(1)針筋電図使用による通常筋電図検査

E.超音波による心疾患の解剖学的診断

長井 靖夫 , 足立 文子

pp.1282-1297

 超音波(UCG)の歴史や原理については,既に内藤1)により述べられているので,今回は省略する.UCGの先天性心疾患における応用は広く,多くの複合心奇形でも診断が可能となっているが,その複合ゆえに難しいとされている.しかし,先天性心疾患を診断するうえでのルールを知ることによりUCG上の診断はより容易となる2〜5).今回はそのルールを示し,先天性心疾患を診断していくステップを解説したい.

 先天性心疾患を診断する場合には,左右心室の位置,大動脈弁と肺動脈弁の位置,左右心房の位置,そして,大動脈と肺動脈がどちらの心室から起始するかを知り,各々の空間的位置関係を知ることが大切である.UCGから,三尖弁と僧帽弁の区別,左右心室の区別,大動脈弁と肺動脈弁の区別が可能である.

F.肺機能

雉本 忠市

pp.1298-1304

 小児を対象として肺機能を測定する場合,成人と全く同じやり方では信頼に足る測定値が得られないことが多い.しかし根気よく細心に行えば,小児でも十分正確な値が得られ,臨床にも大いに役立つことを銘記して欲しい.また肺機能測定機器のほとんどは成人用に作られており,そのまま小児に用いると測定誤差が大きすぎて得られた値が余り意味を持たなくなる場合が多い.したがって測定機器の精度をよく検定するとともに,場合によっては機器の死腔を小さくしたり,精度を上げる工夫が必要となる.正常値に関しても,既存の正常値をそのまま比較の対象とすることは危険で,それぞれ使用した機器による自己の正常値を作ることが望ましく,少なくとも自己の正常測定値と既存の正常値の合致度を検討しておくべきである.

 ここでは現在臨床的に(研究的にではなく)測定されている小児肺機能検査について,その測定方法と注意点について述べる.

G.基礎代謝

新美 仁男

pp.1305-1307

基礎代謝測定の意義

 生体の安静時におげる新陳代謝を基礎代謝と言い,この際に消費するエネルギーの大部分は熱産生に使われている.

 甲状腺ホルモンは,ほとんどあらゆる生体の代謝に大きな影響を与えており,組織細胞での酸化を促進し,生体の酸素消費量を増す.甲状腺ホルモンの減少または過剰は,安静時の熱産生の30〜40%の部分に影響していると言われ,甲状腺ホルモンの末梢での代謝効果と基礎代謝とは密接な関係を有する.そこで基礎代謝率(BM-R)の測定は,甲状腺機能を反映するものとして古くから行われてきた.

Ⅴ.先天性代謝異常

A.マススクリーニング

大浦 敏明

pp.1310-1315

 先天性代謝異常症の多くのものに精神遅滞が合併するが,そのうちのいくつかは,早期発見,早期治療によって発病を予防できることが明らかとなった.

 この場合早期とは,臨床的に知恵遅れ,神経症状などが現れる以前を意味し,これらの症状が現れてしまってからでは,いかに精力的な治療を行っても,多少とも脳に永久障害の残ることは避けられない.患者は臨床的には無症状であっても,生化学的には既に異常所見が認められるので,これを比較的簡易な方法で発見し,早期治療に結び付ける試みが,多くの疾患について研究され,一部は既に実行されている.

B.ハイリスクスクリーニング

北川 照男

pp.1316-1320

 先天性代謝障害症は,その代謝異常によって異常代謝物質が蓄積し,そのためにいろいろな組織に障害を生じ,特に精神神経系の荒廃を来すものが多いので,不可逆性の異常を来す以前に診断し,特定の治療食事や薬物を与え,これを予防し,治療する心要がある.

 代謝異常が疑われる症例に遭遇した場合は,いろいろな尿反応を組み合わせて代謝異常をスクリーニングする.これにはBerry1)の原法をもととして作られた試薬セット"ニューウリテストS"があるが,これはあくまでも重要な疾患を見逃さぬようにするためのスクリーニング検査であって,その最終的診断には濾紙クロマトグラフ法,薄層クロマトグラフ法及びそれぞれの疾患の診断に必要な特殊検査を行う必要がある.以下,各スクリーニング検査法の手技や判定法について,簡単に述べる.

C.代謝異常症

大和田 操

pp.1321-1328

 酵素の生成は,遺伝子に支配され,遺伝子の異常は酵素タンパクの異常をもたらし,代謝異常を生ずる.これを先天性代謝異常症と言い,現在200種類を超える疾患が報告されている.

Ⅵ.緊急検査

A.発熱

堀田 火帝

pp.1330-1334

 発熱は子供の症状の中で最も多いものであるが,大学病院の小児科でも,診療時間外ともなると半数が"発熱"の患者である.

 医師が熱のある子供を診るときの要点は,(1)年齢はいくつか.(2)発熱の他に随伴症状はないか.(3)全身状態は悪くないか.(4)経過は長いか.(5)家族に同様の症状の者がいないか.(6)幼稚園,学校など,患児の周囲に流行している病気はないか.などである.

B.嘔吐,下痢,腹痛

岩坪 哲哉

pp.1335-1345

 各症候について緊急検査の範囲を一概に決めることは難しい.患者の病歴と診察により正確な臨床診断の把握のうえに立って必要な諸検査が個々に決められるべきであろう.本稿では緊急診断,緊急処置が必要と思われるものを中心に解説する.便宜上,嘔吐,下痢,腹痛の三者を各症候別に述べるが各々は互いに相関連した症候であるため重複する点もあることをご諒承いただきたい.

C.痙攣,昏睡,麻痺

大矢 達男

pp.1346-1350

 痙攣,昏睡,麻痺を伴う疾患は,最も重篤かつ劇的な疾患で,時間,場所を問わず,救急疾患の最たるものである.生命及び後遺症にかかわるため,早期診断,早期治療のため適切な緊急検査が必要である.近年CTスキャンなど新しい検査が導入されたが,まだ緊急検査としては一般的でない.緊急検査に当たって,大切なことは,新しい検査でなく,従来からよく知られた検査にいかに習熟し,いかなる順序で行うかであり,神経学的検査法に習熟することである.小児として特に注意すべきことは,一般小児検査と同様,疾病経過が急変し迅速であること,検査技術が難しく修練がいること,患児の協力が得られず愛情と忍耐力を要することの他,成人に比して,疾病そのものがある年齢に偏るため,この知識なくして適切な検査をなしえない.したがってまず以下に痙攣,昏睡,麻痺を呈する疾患を概観し,それぞれについての検査について述べる.

D.出血,貧血,下血

白幡 聡 , 山田 兼雄

pp.1351-1356

 出血,貧血,下血の緊急検査を限られた紙面に記すことは容易ではない.この項では緊急という点を特に強調して,第一に短時間で検査が可能であること,第二に臨床医でも検査が可能であること,第三にその検査が治療方針の決定あるいは治療効果の判定にすぐに役立つものであることに限定して記すことにした.本文ではできるだけ,検査の進め方ならびに検査方法を中心として記し,検査の原理,その検査の対象となる疾患の病態生理学的な説明は省くことにした.それらの点については成書を参照されたい.

E.呼吸困難

四家 正一郎

pp.1357-1362

 呼吸困難を訴える患児は日常しばしば遭遇するが,呼吸困難の定義は意外に難しい.呼吸困難とは自覚的な感覚であって,他覚的なものではない.しかし本稿では乳幼児が,鼻翼呼吸,チアノーゼなどの他覚的な呼吸困難の症状で来院した場合どんな検査を緊急に行うべきか,またどんな疾患が考えられるかについて述べる.

Ⅶ.小児の正常値

小児の正常値

茂手木 皓喜

pp.1364-1392

 小児の正常値について紹介する前に,正常値という言葉の内容について考えてみたい.正常値というのはいかにあいまいに理解され,使用されているかは周知のところである.正常値というと何となく頭で理解されているようであるが,診療面で実際に利用する場合,いろいろ混乱を生じているようである.このような不都合なことは次のようなことから由来している.すなわち,臨床上健康であることと,統計的に算出した正常域との区別があいまいであること,正常値設定のために選定した集団のあいまいさ,測定方法の諸問題,正常と異常との区別の困難さ,その他いろいろ天然的,人工的,生理的な諸因子などがからんでいる.このような混乱を避けるため,正常値,正常な範囲(normal value,normal range)という言葉はやめて,一つの方法として参照値(reference value)を用いたほうが実際的であろうと言う人も多くなってきた.このreference値というのは,一定の方式に従った方法で得られた1個人またはグループからの数値という意味である.特に小児ではよく行われるように,何かの検査値を判定する場合,例えば同年,同身長,同体重の対照をとるということもこれに含まれる.reference値をだすには次のような細かい考慮が必要である.

Ⅷ.小児検査の実際

座談会 小児検査の実際

戸谷 誠之 , 巷野 悟郎 , 林 陽子 , 小川 たか , 村瀬 嘉代子 , 山中 學

pp.1394-1405

"小児は大人を縮小したものではない"と言われるように新生児,乳児,幼児,学童児と短い期間に急速な発育を遂げ,その間の代謝は大人と全く違う形をとる.つまり,大人の検査法やその解釈をそのまま小児に当てはめるのは間違いで,小児に合った検査法があってしかるべきである.この座談会ではその小児検査の実際を卒直に語っていただくことにする.

付・学校保健法による集団検尿

学校保健法による集団検尿

山本 博章

pp.1406-1407

 学童・生徒の長期欠席者(50日以上)のうち,病気によるものの原因のワーストスリーは,腎臓病,喘息,心臓病であり,例年変わらずトップグループを占めている.

 一方,小児の腎臓病は,自覚症状のない場合も多く,複雑であるのが特徴である.

検査メモ

新しい微量採血器具—マイクロテイナー

笹村 強 , 戸谷 誠之

pp.1254

 小児,新生児を対象とする検体検査では測定法の微量化と同時に検体採取,検体管理の条件が重要である1).一般に新生児の採血にはガラス毛細管(キャピラリー)を使用する場合が多い.しかし毛細管使用における問題点として,1本の採血量(約100μl)が少なく検査には数本の毛細管が必要,遠心分離まで検体調整の手間が掛かる,溶血が起こりやすい,各毛細管同士の溶血度に差がある,などの点があげられる.今回,これらの諸点に改善を加えるものとしてBecton-Dickinson社より開発された微量採血器具"マイクロテイナー"について紹介する.

小児の生理検査室から

小川 たか

pp.1308

 心電図室や脳波室で,泣いていたり暴れている患児を検査することは並大抵のことではない.もちろん,それには付添の母親の協力に勝るものはないが,日常の小児臨床検査の経験から得た患児の取り扱いのコツを紹介してみる.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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今月の特集2 パニック値報告 私はこう考える

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今月の特集2 薬剤耐性カンジダを考える

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今月の特集 超音波検査報告書の書き方—良い例,悪い例

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今月の特集2 EBLM(evidence based laboratory medicine)の新展開

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今月の特集2 質量分析を利用した臨床検査

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今月の主題2 血液形態検査の標準化

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今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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