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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻3号

1977年03月発行

文献概要

技術解説

ユーグロブリン溶解時間

著者: 吉田信彦1 青木延雄1

所属機関: 1自治医科大学血液学研究所止血・血栓部門

ページ範囲:P.243 - P.252

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 血液凝固線溶系が各種疾患の病態に重要な関連を持つことが再認識されるようになってきている.中でも線溶系の動態は,最近注目されている血管内凝固症候群あるいは消費性凝固障害(Diss-eminated Intravascular Coagulation;DIC)においても大きく変動し,プラスミノゲンアクチベーターの増加及びそれに伴うプラスミノゲン,アンチプラスミンの減少,フィブリノゲンの減少,FDP (Fibrin Degradation Products)の増加などをもたらす.また各種血栓症においてもこれらの変動がみられ,線溶活性の亢進あるいは低下を知ることは病態の把握及び治療にも関連し,ここに述べるユーグロブリン溶解時間の測定は簡便な線溶活性の測定法として範用されている.本稿では主にその測定法を中心として詳述し,二,三の測定上の注意点,データの解釈などにも触れることとしたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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