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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻3号

1977年03月発行

文献概要

研究

脳波記録に混入する心電図の頭部上分布

著者: 阪本実男1

所属機関: 1大阪府立成人病センター脳神経科脳波室

ページ範囲:P.311 - P.315

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はじめに
 脳波を単極誘導で記録すると心電図の混入がよく見られる.この現象は,男に多く女に少ない.また血圧が高いほど,肥満体なほど混入しやすいこと,また心臓の電気軸の位置や大きさとも推計学的に有意に関係することを著者は報告した1〜3).ところが,心電図混入の有無は見掛け上の現象である.心臓は人体中で最大の発電体で,その電位は頭頂から手足の先まで投影されているので,頭部上の2点間の電位差が大きくなると,目立ちやすくなる.この定性的現象である見掛け上の脳波記録への心電図混入状態を定量的手法で計測し,頭部に投影される心電図電位を明らかにし,その電位分布状態から耳朶単極誘導の脳波記録に,視覚的観察で心電図が混入するという現象について検討を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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