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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻3号

1977年03月発行

文献概要

新しいキットの紹介

T4-RIAキットの使用経験

著者: 扇谷茂樹1 村中修2 坂下太郎2 久城英人1

所属機関: 1近畿大学病院中央臨床検査部 2近畿大学病院中央放射線部

ページ範囲:P.320 - P.324

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はじめに
 血中Thyroxine(以下,T4と略)の測定は甲状腺機能検査法の一つとしてT3,TSH及びレジンスポンジ摂取率試験と同様に繁用されている1)
 現在,T4の測定法はT4由来のヨードを化学的に測定する方法2),特異結合タンパクを用いるCompetitive protein binding assay3)(以下,CPBAと略)及び特異抗体を用いるRadioimmunoassay4〜6)(以下,RIAと略)に3大別される.化学的方法は血漿タンパクからの血漿タンパク結合ヨード(PBI)の分離法の違いによりBarkerのアルカリ灰化法2),ブタノール抽出法7,8),T4カラム法2)などがあるが,操作が繁雑で,更にヨード剤,有機ヨード剤,水銀含有化合物などの影響を受ける難点があるために用いられることが少ない.CPBA法にはEkins9),Murphy3),Murphyら10〜12),中島ら13),Kennedyら14)の方法があるが,血清中よりT4の抽出操作が必要であるため迅速の条件を欠き,更に抽出に伴う測定値の補正が必要なことなど正確度にも難点がある.RIAはCPBA法の欠点である抽出操作を不要とし,迅速・正確の条件を高めた方法である.T4-RIAにはChopra4),Mitsumaら5),Ralphら6)の方法がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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