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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻6号

1977年06月発行

文献概要

付・検査室の用語事典

肺生理学で用いられる略語と記号

著者: 田村昌士1

所属機関: 1順天堂大学・呼吸器内科

ページ範囲:P.672 - P.672

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 従来,呼吸生理学で用いられてきた用語,略語及び記号は,1950年のアメリカ生理学会の用語委員会からの提案1)によるものである.その後数回にわたって改訂するよう提案されたが,実行されずようやく1975年にアメリカ胸部医師会及び胸部疾患協会の呼吸器病学に関する用語共同委員会から新しい提案2)が発表された.我が国ではこの提案に対し関係学会筋からまだ何ら意志表示されていないが,近い将来これに準じて略語及び記号が採用される可能性があるので,簡単に解説する.なお本誌に掲載中の検査室の用語事典の「呼吸機能検査」では現行の表記を用いているので,この提案に基づく略語及び記号とは異なっている点がある.ここでは紙面の都合で追加ないし改正された点に限って述べる.
 肺生理学で用いる基本的記号は,従来どおり大型頭文字を用い,ガスの量はV,血液の量はQ,ガスの濃度はF,血中の含量はC,圧はPと表す.%XとX/Y%の違いが明確にされるようになった.%FEV1-0は予測1秒量に対する比率であるが,1秒率はFEV1-0%でなくFEV1-0/FVC%と表す,またXAはXAとも表せる.すなわち従来ガス相に関連する二次的記号は小型頭文字だけで表していたが,小型頭文字がないときは大型頭文字Aを"一段下げて"記載すればよい.したがってXABはXABと同じであり,例えば肺胞気酸素分圧はPAO2と表されていたが,PAO2またはPAO2となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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