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文献詳細

雑誌文献

臨床検査22巻1号

1978年01月発行

文献概要

私のくふう

尿沈渣標本の簡単な作り方

著者: 稲垣勇夫1

所属機関: 1木曽川病院検査科

ページ範囲:P.27 - P.27

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 尿沈渣標本の作製,すなわち遠心後の尿沈渣のスライドグラス上への1滴の滴下方法には,遠心管を倒立させて尿沈渣をスライドグラス上に直接滴下させる方法とピペットを用いて1滴を採取しスライドグラス上に滴下させる方法とがある.これらの短所として,前者は1滴量が全く一定せず,度々尿沈渣成績が数倍にも異なったり,また標本を不当に汚染させたりする.後者は正確な目盛付きピペットの使用及びその再生業務という煩しさがある.そこでこれらの短所が少なくかつ簡便な方法を二つ紹介する.
 第一の方法は,図のように遠心管を傾斜させて尿沈渣を管口まで流し,そこでカバーグラスの一角に尿沈渣の1滴を付着させる(図①).このとき,1滴量が適量(10μl)になるように加減する.次にカバーグラスの一角の下面に付着させた沈渣をスライドグラス上に移す.すなわち,カバーグラスのその一角を軽くスライドグラスに触れさせる(図②).それからカバーグラスをその沈渣の上にかぶせる(図③).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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