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新しい超音波検査法・1【新連載】
甲状腺と乳腺
著者: 竹原靖明1 松川正男2
所属機関: 1関東中央病院外科 2関東中央病院超音波検査室
ページ範囲:P.71 - P.76
文献購入ページに移動 甲状腺や乳腺内に腫瘍や硬結があるかどうかは,視診や触診でも容易に知ることができる.したがってこの領域の診断になにか機器を用いる以上,その腫瘍や硬結がなんであるか,すなわち悪性かどうかの質の判定をすることが第一の目的になる.周知のように超音波は,脂肪や筋肉などの軟部組織をよく分解表示する能力があり,また被検者に苦痛や障害を与えないため,反復検査を行うことができる利点がある.そのうえ甲状腺や乳腺の腫瘍は,幸いに皮膚表面に近い部分に存在するため,分解能の向上に有利な高い周波数(現用5MHz)の超音波を用いることができるので,この目的に適した診断法と言えよう.
現在,この領域の検査では図1のように水浸法がもっぱら利用されている.探触子の走査方式には,直線状に移動するリニア走査方式と弧状に移動するアーク走査方式とがあり,画像の表示形式には,従来から主に活用されている感度断層法と,最近注目されている階調性断層法(グレイスケールエコーグラフィー)とがある.
現在,この領域の検査では図1のように水浸法がもっぱら利用されている.探触子の走査方式には,直線状に移動するリニア走査方式と弧状に移動するアーク走査方式とがあり,画像の表示形式には,従来から主に活用されている感度断層法と,最近注目されている階調性断層法(グレイスケールエコーグラフィー)とがある.
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