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文献詳細

雑誌文献

臨床検査22巻1号

1978年01月発行

文献概要

新しいキットの紹介

簡易同定キットOXI/FERM TubeとENTEROTUBEの併用による尿路感染菌同定の試み

著者: 丸山博巳1 前嶋義文1 二宮康行1 有沢幹雄1

所属機関: 1日本ロシュ研究所微生物学化学療法部

ページ範囲:P.87 - P.94

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はじめに
 迅速でしかも正確な種の同定は臨床細菌検査の要請であるが,操作法から言って従来この2者はしばしば対立するうえ,技師の経験と熟練による部分が多く,特に小規模施設では特殊菌以外は完全同定に至りえない場合が多かった1).最近この実状の改善を目的に,特に腸内細菌科の菌属・種については多くの簡易同定キットが開発され,その有用性が確認されて各施設で用いられている2).我々が先に報告した3,4)Enterotube(以下E-tube)-ENCISE5)*もその一つである.他方,ブドウ糖非発酵グラム陰性杆菌についての知識は十分普及しているとは言えず,同定の簡易化も進んでいない.更にこれらの菌の分類・命名にも多くの論議があることなどから,多くの検査室ではPseudomonas aeruginosa他2,3の菌種が同定できるに過ぎない.しかるに近年のopportunisticinfectionの増大に伴い,これら非発酵グラム陰性杆菌の正確な同定の必要性はますます高まっている.我々は,非発酵グラム陰性杆菌の簡易同定を目指して開発されたOXI/FERM Tube**(以下OF-tubeと略称)と,従来からのE-tube-ENCISEとを併用し,Urotube6)を用いて患者尿より分離したグラム陰性杆菌の同定を試みたので,OF-tubeの特徴を含めて報告したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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