文献詳細
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文献概要
Feulgen-Schiff反応がデオキシリボ核酸の組織化学的証明法として記載されたのは古く1924年であるが,DNA量の測定,特に正常細胞と腫瘍細胞の核内DNA量と染色体数の対比,染色体構造の検索など腫瘍学に広く用いられるに至った.フォイルゲン反応の機構はDNAのデオキシペントースから1N塩酸60℃による酸水解によってアルデヒド基を解離させ,Schiff液と反応させ桃紫色の着色を得るところにある.Schiff試薬の調製に用いられる塩基性フクシンの代わりに,その他の塩基性色素の応用が可能で,特に塩基性螢光色素の優越性は反応色素量を螢光強度として測定できる点である.アクリフラビンはその代表的な色素であるが,実際に得られる螢光は固定法によってやや異なる点に注意する要がある.
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