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解説
著者: 高橋正宜1
所属機関: 1岐阜大学・第1病理
ページ範囲:P.234 - P.234
文献購入ページに移動 核酸はその構造と生物学的活性などによりデオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸(RNA)に2大別される.DNAは核の主成分で分子量が5×106〜8×106で,この分子は数千のヌクレオチドからなる巨大分子である.一方,RNAは細胞質と核小体に存在し,分子量も小さくヌクレオチドも100を越えない.核酸の組織化学的検出法には,①デオキシリボーズによるフォイルゲン反応,②プリン,ピリミジン基による紫外線分光測光法,③メチルグリン・ピロニン染色が知られている.これらの反応機作は一様ではなく,Casperssonの紫外線分光測光法は核酸中のプリン,ピリミジン塩基が260nm付近で紫外線を強く吸収する特性を用い,またUnna-Pappenheim染色法ではDNAがメチルグリーンに,RNAがピロニンに染まることを利用するが,特異性の点で問題があり,DNaseやRNaseによる処理法を併用する要がある.螢光法の④アクリジン・オレンジ法は染色も容易で特異性も容認され,細胞診で活用されているが,観察中に退色が著しいため,螢光顕微測光法による課題として残されている.
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