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文献詳細

雑誌文献

臨床検査22巻4号

1978年04月発行

文献概要

研究

非特異性esterase染色の検討第1報—成熟及び病的細胞における重複染色

著者: 丹羽欣正1 山本公麿1 喜多悦子2 梅垣健三3

所属機関: 1奈良医科大学中央臨床検査部 2奈良県立医科大学病態検査 3奈良県立医科大学・病態検査

ページ範囲:P.427 - P.431

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 細胞の鑑別法の一つとして組織あるいは細胞化学的証明法は,alkaline phosphataseが組織化学的に証明されて以来,血球内加水分解酵素証明法としてphosphataseにおいて著しい発展がみられた.同じesterase系で,非特異性esterase反応には金属塩法1),indoxyl法2)及びアゾ色素法3)が用いられてきた.しかし組織材料で証明しえても,血液塗抹標本においては応用しえない方法もあり,血液塗抹標本にはアゾ色素法のみが用いられている.基質としてはα-naphthyl acetate(以下α-N-A)3),naphthol AS acetate(以下N-AS-A)4)あるいはnaphthol AS-D chloroacetate(以下N-AS-D-CL-A)5)が用いられ,これら基質とジアゾニウム塩との組み合わせによる多くの染色法が利用され,更にはこの反応に阻害剤や賦活剤を応用して血球の鑑別に利用されようとしている.しかし,基質の種類によっては反応陽性の態度が異なり,基質特異性,反応の鋭敏性など幾多の検討されねばならない問題点が残されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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