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研究
脳波"平均関電極誘導法"の研究(Ⅱ)—diffuse αによる検討
著者: 阪本実男1
所属機関: 1大阪府立成人病センター脳神経科脳波室
ページ範囲:P.884 - P.888
文献購入ページに移動はじめに
頭皮上に置いた活性電極のそれぞれに高い抵抗をつないで1点に連結した基準電極と,活性電極との間で脳波記録をする平均関電極誘導法1,2)がある.本法は,Cooperら3)が電極接触抵抗に見合った比較的低い構成抵抗値の使用と,脳波計の入力抵抗を無限大とする考えから,平均関電極の電位は構成抵抗値の種類による変化が小さいとして無視し,電極の数だけが関係する理論式を導出した.しかし,著者はGoldmanの示す高い抵抗値の使用と脳波計の入力抵抗が有限の値であるとの考えに基づき,広範な条件に適応する一般的な理論式を新たに設定し実験で証明して既に報告4,5)した.それは,電極の数や平均関電極網を構成する抵抗値,脳波計の素子数などが変数となって平均関電極に生じる電位(活性化)の大きさに関与することである.
本論文で,平均関電極網を構成する抵抗の値を変えた場合に,平均関電極誘導法で記録された脳波を比較するとともに平均関電極に生じる電位を調べ,著者の理論で構成抵抗値の種類により平均関電極の電位が異なるということを臨床的に検討した.
頭皮上に置いた活性電極のそれぞれに高い抵抗をつないで1点に連結した基準電極と,活性電極との間で脳波記録をする平均関電極誘導法1,2)がある.本法は,Cooperら3)が電極接触抵抗に見合った比較的低い構成抵抗値の使用と,脳波計の入力抵抗を無限大とする考えから,平均関電極の電位は構成抵抗値の種類による変化が小さいとして無視し,電極の数だけが関係する理論式を導出した.しかし,著者はGoldmanの示す高い抵抗値の使用と脳波計の入力抵抗が有限の値であるとの考えに基づき,広範な条件に適応する一般的な理論式を新たに設定し実験で証明して既に報告4,5)した.それは,電極の数や平均関電極網を構成する抵抗値,脳波計の素子数などが変数となって平均関電極に生じる電位(活性化)の大きさに関与することである.
本論文で,平均関電極網を構成する抵抗の値を変えた場合に,平均関電極誘導法で記録された脳波を比較するとともに平均関電極に生じる電位を調べ,著者の理論で構成抵抗値の種類により平均関電極の電位が異なるということを臨床的に検討した.
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