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技術解説
Immunoselection法
著者: 猿田栄助1 長縄謹子1
所属機関: 1国立東京第二病院血清検査室,昭和大・藤ケ丘病院内科
ページ範囲:P.951 - P.957
文献購入ページに移動 1970年J.Radl1)は通常の免疫電気泳動法(Grabarらの法)と基本的には同一の方法で,検査目的に応じて支持体中のカンテン(あるいはアガロース)に,ある特定の特異抗血清(原法では主としてL鎖血清κ,λ)を含有させることによって,①通常の免疫泳動法ではL鎖の型別が困難で,異常タンパクの性状が決定し難い症例,②免疫グロブリン・フラグメント病(例えばγ,α鎖病),あるいは③生物の体液から得られる微量の免疫グロブリンの型別が可能なる方法を開発し,これをImmunoselection plate法と命名した.
しかも本法は被検試料中の免疫グロブリンを術前に単離したり,特殊な抗血清を調整する必要もなく,慣行の装置,器具,試薬,抗血清(ただし抗体価の高いもの)を使用して,日常の免疫泳動を行うのと同程度の容易さで実施できる方法である.特に免疫グロブリン・フラグメント病の診断には,通常の臨床検査室レベルでの検査法として,有効な手技として記憶されるべき方法である.
しかも本法は被検試料中の免疫グロブリンを術前に単離したり,特殊な抗血清を調整する必要もなく,慣行の装置,器具,試薬,抗血清(ただし抗体価の高いもの)を使用して,日常の免疫泳動を行うのと同程度の容易さで実施できる方法である.特に免疫グロブリン・フラグメント病の診断には,通常の臨床検査室レベルでの検査法として,有効な手技として記憶されるべき方法である.
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