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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻13号

1979年12月発行

文献概要

今月の主題 形態検査 技術解説

骨髄生検標本の作り方

著者: 黒川一郎1 成松英明1 室谷光三1 山本英彬2 小川祥子2

所属機関: 1札幌医科大学,中央検査部 2札幌医科大学病院中央検査部

ページ範囲:P.1446 - P.1454

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 骨髄穿刺法は1929年Arinkinが初めて行い,血液細胞の分析に多大の進歩をもたらした.方法はおおむね胸骨柄より一気に0,2〜0.3mlくらいの血液を穿刺吸引し,末梢血同様にスメアを作製し,鏡検する方法である.
 しかし骨髄組織は静脈洞と造血組織が共存しているものであり,造血組織はコード状になって静脈洞の間に存在し.静脈洞は放射状に位置しその中心に縦に走る中心静脈がある(図1).まず骨髄穿刺をした場合に"末梢血"が混入するというのは,造血組織と静脈洞,中心静脈などの血液が混入し,真の造血機能がみられないことを意味する.直接このことと関係はないが,穿刺吸引した血液のヘマトクリット値を微量遠心法で算定すると同様に処理し(ミエロクリット),末梢静脈血と比較した我々の91例の成績では,ミエロクリットの赤血球層27.4%,末梢血32%とかなり近似しており,骨髄スメアに幾分末梢血混入の影響あることが知られる(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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