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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻13号

1979年12月発行

文献概要

今月の主題 形態検査 技術解説

電顕的ラジオオートグラフィー

著者: 内田和子1

所属機関: 1帝京大学・解剖学

ページ範囲:P.1461 - P.1475

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 ラジオオートグラフィーはアイソトープで標識した物質を投与して,これを取り込んだ組織切片に感光乳剤をかぶせ露光し,現像処理して,組織・細胞内に取り込まれた標識物質の局在を,現像銀粒子として切片上に直接見る方法である.投与物質を追跡する方法としてまず光顕ラジオオートグラフィーが開発されたが,光顕によるものでは分解能におのずから限界があり,細胞内の超構造における詳細な局在を捕らえるために電顕ラジオオートグラフィーの登場が要求された.
 ところで多くの研究者はフィラメント状の大きい現像銀を観察しているが,これは径が300nmもあり,細胞のどの辺に多いとか,核に集まるものを見るというような場合は問題ないが,これは光顕レベルでも分かることで,電顕ラジオオートグラフィーの真の意義はその優れた分解能への期待にあり,微粒子現像法(銀の径10〜40nm)を行って,物質の局在を超構造的に捕らえることに意義があると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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