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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻7号

1979年07月発行

文献概要

今月の主題 リンパ球 技術解説

T,B細胞算定のためのロゼット形成試験

著者: 橘武彦1

所属機関: 1東北大学抗酸菌病研究所・免疫学

ページ範囲:P.651 - P.659

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 ヒト末梢血T, B細胞はそれぞれヒツジ赤血球(E)ロゼット形成細胞ならびに,螢光抗体法による膜免疫グロブリン陽性細胞として通常算定されるが,ここに示す方法はB細胞のマーカーとして補体レセプター(正確にはC3bレセプター)を利用し,C3b結合感作赤血球(EAC)ロゼット形成細胞として,T, B細胞ともに同一の操作手技によってロゼット形成細胞として分別算定しようとする迅速簡便法である.しかも,できる限り最大のロゼット形成率を得るために工夫,開発された方法で,この点T細胞,B細胞集団に認められる反応性の不均一性を利用して細分類するための方法ではない.したがって正常状態におけるリンパ球を両ロゼット形成能で最大限に識別するように標準化したものであって,疾患時における反応性の低下,正常値からの偏差によって異常を知ることに役立てることができよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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