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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻7号

1979年07月発行

文献概要

研究

セパラックス電気泳動法による血清蛋白分画における"カギ型"アルブミン分画の成因に関する研究

著者: 藤田清貴1

所属機関: 1花園病院研究検査科

ページ範囲:P.718 - P.721

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はじめに
 血清蛋白の約60%前後を占めるアルブミンは,一般に栄養蛋白として考えられ,その血中濃度の減少は栄養の低下を意味し,逆に増加は栄養状態の好転を示していると言われている.また,アルブミンは血漿膠質浸透圧を維持し,水分を血管内に引き止めておく重要な蛋白質でもある.
 アルブミンの病気としては,Bennholdら1)が発見したAnalbuminemia, Knedel2)がドイツ人の2家系(3代)を調査して記載したBisalbuminemiaなどが挙げられるが,近年セルロース・アセテート膜電気泳動(以下セ・ア膜電気泳動)において,"カギ型"アルブミンが新生児期にみられることが報告されており,河合ら3)の経験した症例では,全例においてこの異常アルブミンバンドは,生後2週間以内で消失すると述べられているが,原因は現在のところ全く不明である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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