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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査24巻2号

1980年02月発行

雑誌目次

今月の主題 集団検診の技術

カラーグラフ

肺癌集団検診のためのサコマノ集細胞法

高橋 正宜 , 武内 康雄 , 石川 裕 , 安藤 千秋

pp.128-130

 中心型肺癌が集団検診の対象となり,X線間接撮影と同時に喀痰細胞診が施行されるに至り,にわかにサコマノ集細胞法が注目されてきた.本法は細胞の長時間の保存と痰を液状化集細胞するという重要な特徴を具備している.遠沈し沈渣を塗抹する集細胞の効果は陽性率の上昇をもたらすが,細胞形態の変形は避けられない.細胞型分類はサコマノ式スクリーニング後に直接塗抹法で確認することが望ましい.

技術解説

公害検診と臨床検査

高原 喜八郎

pp.131-140

 公害検診の種類を考える前に,公害とはいったい何であろうかを考えてみたい.1967年に制定された公害対策基本法によれば,公害とは"事業活動など人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染,水質の汚濁(水の状態および水底物質の悪化を含む),土壌の汚染,騒音,振動,地盤沈下および悪臭によって,人の健康または生活環境に被害が生ずること"と規定されている.しかしこれらのほかにも食品添加物,電波障害,日照阻害,ゴミ廃棄物,医薬品,原子力発電に伴う放射能汚染などのように大衆が被る被害や迷惑なども広く公害と呼ばれているようであり,更には多数の人間が特定の場所や地域に集合して活動する結果生ずる(特定の事業にはよらない)被害,例えば満員電車やデパート内の人混みで感冒をうつされたり,酸素欠乏空気を吸わされて狭心症の発作を起こすことなども広い意味での公害であり,この場合は自分自身も他人に対して公害の原因となっていることが特徴である.

 自動車の使用によるトラブルについてみても,大気汚染は直接生体に影響する公害であるが,大渋滞による時間のロスや心理的イライラも財産や精神衛生上に悪影響をもたらす公害と言ってよいであろう.また一方,特定の職業活動をしていることによって生ずるじん肺症,難聴,放射線障害,ガス中毒,有機溶剤中毒,職業性皮膚疾患,同鼻疾患,同歯科疾患,そして金属中毒などを包含する職業病も公害病の中に入れてよいであろう.

集検における検体採取・処理法

内田 壱夫 , 若林 正雄

pp.141-150

 社会経済や産業水準の向上につれて,疾病構造の変革を来すとともに,集団検診の術式も多様化を来しているが,その中で生体の比較的早期の異常情報が得られ,客観的評価が高い多項目化学検査が大きな比重を占めつつある.

 遠隔地での集団検診の実施に際しては,検査室が隣接する検診センターの場合と異なり,検査以前に不確実な条件での血液の採取,処理,運搬などの一連の過程がある.測定精度を維持するためには,まず受診者の生理変動諸因子の把握とともに,測定以前の基礎の諸条件を設定し,この過程を推測しうるロジックを構成するための計測項目の選定こそが,年に1〜2回の検査による生体の疾病発生以前の健常状態の評価に大きく影響を与える.

集検の目的と項目,術式の選択

大場 康寛

pp.151-156

 医学の進歩は医療の仕組みにも大きな変革をもたらし,診断,治療を主体とするこれまでの医療から,更に疾病の早期発見,健康状態のチェック及び増進,すなわち健康管理をも包含した新しい医療へと推移がみられるのである.

 その医療の一角を担う検査部門の業務も,病態を検索し診断し,その程度を知り,適切な治療に導くための診療に伴う検査,つまり病態情報収集の臨床検査業務だけにとどまらず,更に広く疾病を予防し健康の評価,増進を図る健康管理に伴う検査,すなわち,生態情報収集の検診検査業務の拡充と実践が強く望まれてきている.

総説

集団検診におけるデータ処理

古川 俊之

pp.157-163

 集団検診の目的はその発祥にさかのぼって考えれば明らかなように,疾病の早期発見である.第一次産業革命によって人口の都市集中,集団生活が急速に増えるに伴って,慢性伝染性疾患である結核が重大な脅威として社会問題化したことは,歴史に明らかなところである.この疾病が学校教師や軍隊に波及するに至って,検診,早期発見,療養という手順が定着してくるのである.我が国をはじめとする工業先進国では結核は過去の問題となって久しいが,それに代わって成人病が医療のみならず社会の生産性と関係ある要因として注目されるようになった.人間社会の行動は以前の成功例のパターンを踏襲しがちであるが,成人病や幼小児の疾患の対策として,結核のための集団検診のパターンがとられていることは興味深い.

 いずれにせよこのことから明らかなように,集団検診の目的は疾病の早期発見である.したがって集団検診が有用か否かは疾病の早期発見に役立つか否かで判断できる.集団検診の様々な技術や補助手段についても,同じ評価基準が当てはまるはずである.以下ではこのような見方から,集団検診におけるデータ処理の在り方を考察してみたい.

臨床検査の問題点・124

集団検診における貧血検査

新谷 和夫 , 五十嵐 すみ子

pp.164-169

 集検における貧血検査は,採血部位,自動計数機の精度管理など実施上の問題点や検診後の治療システムの不十分さなどをかかえているが,学童対象から出発し地域婦人対象へとその広がりをみせ,貧血スクリーニングの効果を高めている.

(カット写真は学校での耳朶採血風景)

検査と疾患—その動きと考え方・38

本態性高血圧

渡辺 孝

pp.171-178

 症例 27歳,男,自由営業.

 主訴 顔面浮腫,高血圧.

座談会

集団検診の成果を考える

大国 真彦 , 信田 重光 , 天神 美夫 , 近藤 東郎 , 小泉 明

pp.180-189

 多人数の集団から,特定の疾患を早期に発見することに集検の目標があるが,現実には学校の集団検診や職場や地域の成人病検診のように,特定の対象に,特定の狙いを定めて検診が実施され,成果を挙げている.乳幼児検診から成人病検診まで,各種検診の実情と問題点を話し合ってもらう.

臨床化学分析談話会より・77<東海支部>

試薬としての酵素に関心を持とう—中性脂肪測定の2酵素

高阪 彰

pp.170

 第166回の東海支部例会(1979.11.17)は名古屋市の鶴舞公園の近くにある名古屋通信ビルで100名以上の参会者を得て開催された.本年度支部例会活動の基本方針として,"疾病へのアプローチとその病因解析"と"新しい分析技術"を2本の柱とすることが企画委員会で決定されており,これまでに"遺伝性異常ヘモグロビン血症"柴田進(川崎医大),"トランスアミナーゼ活性測定の標準化"中山年正(虎の門病院),"免疫不全とその臨床"鳥届新平(名大),"Cryoglobulin"青木紀生(中京病院),"酵素アノマリーとその検索"菅野剛史(浜松医大),"分析機器に要求される精度"安部彰(岐大),鈴木信明(長瀬産業),"酵素法による尿酸測定をめぐって"影山信雄(中京病院),中根清司(名大)などが話題として取り上げられてきた.

 今回のテーマは"新しい酵素的測定法を考える"シリーズの第1回目として"中性脂肪の測定に用いられる新しい酵素とその性質"を取り上げた.臨床化学分析に用いられる新しい酵素の開発は誠に目覚ましいものがあり,酵素的測定法が臨床化学分析の中心になりつつある状況であるが,それらの酵素も検査の現場ではキットの形で用いられることが多く,酵素そのものの性質については十分な情報が得られにくいのが現状である.しかし酵素を試薬として用いる以上,その試薬の性質をよく理解していなければ正確な検査分析はなしえないという考えから今回の企画が生まれた.

学会印象記

電気泳動学会30周年記念総会—進むAFPの研究と応用

新津 洋司郎

pp.179

 第30回電気泳動学会が10月18〜20日の3日間札幌のグランドホテルで開催されたが,この30周年という記念すべき総会が本学会会長である平井 秀松教授(北大生化学)によって主催されたことは,真に意義深いものであった.折しも北海道は晩秋の色濃く,街路樹の枯葉が歩道に舞う,学会シーズンには最適の時節であった.本総会では児玉賞受賞講演2題,30周年記念式典,同記念講演,シンポジウムのほか一般演題86を数える盛会で,新しい試みとしてポスターセッションがもたれた.加えて記念講演ならびにシンポジウムの演者としてH.G.Schwick,W.H.Fishmann,E.Rouslahtiの各博士が諸外国から参加され本総会を盛り上げた.

 第1日目午前中の演題では右田教授(金沢大がん研)らのラテックス近赤外比濁法による免疫グロブリンの微量定量法が注目された.最近広く行われつつあるリンパ球培養上清中の免疫グロブリン定量に,極めて有用な方法として今後クローズアップされよう.その他Hb及びその結合蛋白に関する演題やリポ蛋白の演題が続き,活発な討論が交された.午前中同時に併行して行われたポスターセッションでは,アミラーゼアイソザイムの発表や等電点電気泳動の支持体に改良を加えた演題が多かった.

Ex Laboratorio Clinico・38

血中胆汁酸の簡易微量定量法

眞重 文子

pp.191-196

はじめに

 ここ数年間の胆汁酸測定法の進歩は著しい.1973年,大菅俊明先生(現在筑波大学臨床医学系内科教授)のご指導のもとに胆汁酸の勉強を始めたころは,抽出操作を必要とする酵素法が論文に出始めたころで,まだガスクロマトグラフィーによる測定が主たる方法であった.それから6年間,胆汁酸測定は急速な発展を遂げ,現在では血清胆汁酸が分光光度計さえあれば測定でき,各胆汁酸もラジオイムノアッセイや高速液体クロマトグラフィーにより微量で精度良く測定できるようになり,胆汁酸測定は肝機能検査として,あるいは黄疸や胆石症の成立機序の解明など,実地上の医療に役立つようになった.またガスクロマト・マススペクトロメトリーにより新たな胆汁酸が見いだされ,病態生理学的方面からの胆汁酸の意義が追求されている.

負荷機能検査・2

ICG試験

浪久 利彦 , 小林 教雄

pp.197-202

 肝は生体内最大の生化学工場であり,その機能は多岐にわたっている.その機能を推定する肝機能検査は,現在までに開発されたものだけでも200種類以上あると言われているが,Indocyanine Green (ICG)試験はBrom-sulphalein (BSP)試験とともに,肝の異物排泄機能を検査する方法である.肝の異物排泄機能と言っても単に異物を血中より胆汁中に移送するのみでなく,その過程には物質の貯蔵,蛋白との結合や解離,抱合や脱抱合など多くの機能が関与しているので,肝の異物排泄機能を知ることにより,その広範な機能をも推察しうるものと言える.肝の異物排泄機能検査法として,昔はサントニン試験,ローズベンガル試験,ビリルビン負荷試験など行われていたが,現在ではほとんど行われなくなった.BSP試験も重篤な副作用が報告されてから,使用頻度は少なくなっている.

 ICGは肝以外の臓器に摂取されることが少なく,また抱合型を作ることがないなどの特徴があり,BSPと比べてかなり純粋な形で異物排泄機能を表している.しかしICG試験はBSP試験に完全に代わるものでなく,その大部分の結果は一致するが,ある部分では一致せず,それぞれに診断特異性が認められる.ICG試験は肝硬変,体質性黄疸,体質性ICG排泄異常症の診断には不可欠な検査法である.

多変量解析の応用・2

相関分析

古川 俊之 , 田中 博

pp.203-210

はじめに

 今回から,多変量解析法を順次解説することとする,多変量解析にはコンピューターが必須の道具である.そのため以前はめんどうなプログラムの作り方を学習せねばならなかったが,最近では便利なプログラムパッケージを利用することができるので,計算は随分容易になった,プログラムパッケージを使うと,自動車の構造を知らなくても運転できるように,コンピューターを楽に操作することができる.そこで,ここでも主な多変量解析計算ライブラリーを使うことを前提として,注意点を述べることにした.また数学的公式の羅列を避け,概念,意味の説明を重んじたので,より詳しい統計学的基礎に関しては文献に掲げた多変量解析法の成書を参照されたい.

研究

銀・鉄ヘマトキシリン染色によるエポン包埋の下部大腸の各種細胞の同定

坪内 進

pp.211-213

はじめに

 後腸由来の下部大腸(横行結腸の遠位1/3,下行結腸,直腸)の粘膜を構成する上皮細胞は大別して,少なくとも5種の細胞より成る.すなわち小空胞細胞(vacuolated cells),粘液細胞(mucous cells),吸収細胞(columnar cells),小穴細胞(caveolated cells),腸内分泌細胞(en-tero-endocrine cells)である.腸内分泌細胞は銀還元性(argentaffin)の好クロム親性細胞(enterochromaffin cells)と好銀性(argyrophil)のポリペプチドホルモンを産生する細胞に分けられる.このポリペプチドはVIP(vasoactive intestinal polypeptide),enteroglucagon,somatostatinなどが考えられている.

 ここでは,マウスの下行結腸の通常の電顕で用いられているグルタル固定,オスミウム後固定によるエポン包埋の1μmの切片に,我々が考案した銀・鉄ヘマトキシリン染色を応用した結果を報告する.

酵素抗体法におけるIgGとペルオキシダーゼとの結合比の測定

渡辺 敏輝 , 三澤 裕 , 小山 達夫

pp.214-216

はじめに

 細胞内における抗原物質の存在を知るための方法として,メタ過ヨウ素酸を用いて酵素を酸化させて,抗体と酵素とを結合させる方法がNakane, P.K.らによって報告されて以来,組織化学及びエンザイムイムノアッセイを主とした生化学的な分野で,酵素抗体法として幅広く応用されている.しかし酵素と抗体との結合比を求める操作は余り行われていないようである.

 酵素と抗体との結合比を求めることは,結合物の分子量を予測するための手段として重要である.また結合比によって実験上の測定値の限界が決められることも重要なことである.我々は両者の結合比を比較的簡単にかつ正確に測定しているので報告する.

新しいキットの紹介

スパックT4 RIAキットによる血中サイロキシン測定法の基礎的ならびに臨床的検討

佐藤 龍次 , 伴 良雄

pp.217-220

はじめに

 血中サイロキシン(T4)濃度の測定は甲状腺疾患の診断,治療経過を知るうえでトリヨードサイロニン(T3),TSHなどの測定とともに欠くことのできない検査法である.従来,T4測定にはcompetitive protein binding analysis (CPBA)法1,2)が広く用いられてきたが,近年Chopra3)らによってT4ラジオイムノアッセイ(RIA)法が開発され,用いられるに至っている.最近,第一ラジオアイソトープ研究所よりプラスチックチューブに抗T4家兎血清抗体を内壁に固定化した血中T4測定キットスパックT4 RIAキット(Mallinckradt製)が開発され,我々は本法を試用する機会を得,基礎的検討及び臨床的検討を行ったのでその成績を報告する.

新しい機器の紹介

自動白血球分類装置MICROXの使用検討

勝田 逸郎 , 小林 寿子 , 中上 寧 , 富山 善博 , 小西 良光 , 平野 正美 , 伊藤 圓

pp.221-224

はじめに

 白血球分類は臨床上極めて重要な血液学検査の一つであるが,従来の顕微鏡による目視法では技師1人当たりの検体処理数は少なく,技師間における細胞分類基準にも不均一性があるなどの問題点があり,その自動化が望まれていた.

 近年の目覚ましいコンピューター技術開発の結果,あらゆる種類のデータ解析が容易となり,これを応用した白血球分類装置が国内外の数社によって開発されている.著者らは立石ライフサイエンス研究所により,本邦で初めて開発された自動白血球分類装置MICROXを入手し,その分析能や臨床応用上の有用性や問題点を検討したので,その知見の一部を報告する.またこの基礎的検討により,本装置の有用性を確認して日常検査に使用し,既に1年を経ているので,その使用経験についても付言する.

検査室の用語事典

脳波検査

江部 充

pp.225

10) arousal response;覚醒応答,覚醒反応

 睡眠中外界から刺激を与えたとき起こる脳波の変化や特有な応答波を言う.この応答に引き続いて覚醒に移行することもあるし,またそのまま睡眠を続けることもある.これらの応答は外界からの刺激を与えなくても自発する.K complex (K複合)やvertex sharptransient (頭頂一過性鋭波)が覚醒応答とされている(後述).responseの代わりにreaction (反応)という語を用いることがある.

筋電図検査

渡辺 誠介

pp.227

9) antidromic conduction;逆行伝導,逆方向伝導

 orthodromic conduction (順行伝導)の対語である,運動神経は遠心性神経,知覚神経は求心性神経と呼ばれるように,神経の興奮は生理的にインパルスの発生した所から一方向に伝導される.しかし電気刺激などで神経線維を途中で人工的に興奮させると,インパルスは刺激部位から両方向に伝導される.このとき生理的な流れと逆方向に向かうインパルスを逆方向伝導と言う.

質疑応答

臨床化学 いちばん安定した値が得られるコレステロール測定法は?

Y子 , 橋本 寿美子

pp.229-230

 〔問〕総コレステロール,遊離コレステロールの測定で,現在いちばん安定した値が得られる方法を教えてください.一応現状ではHyland標準血清で精度管理をしているのですが,両者の安定した良い相関を示す方法がありましたら教えてください.

臨床化学 血中δ-ALAデヒドラーゼの測定法

K生 , 和田 攻

pp.230-232

 〔問〕鉛暴露の指標にδ-ALAデヒドラーゼが測定されますが,その意義と和田法(Asian Med.J.,13,581, 1970)について,初心者に分かるように解説してください.

血液 出血時間の検査法

O子 , 山田 兼雄

pp.232-233

 〔問〕出血時間の検査で耳朶採血の場合,体質により耳から血液が出にくい人については,耳朶採血による判定は無意味ではありませんか.その場合,どのようにして出血時間を調べればよいのでしょうか.

血液 糖尿病とヘモグロビンAIc

O生 , 老籾 宗忠

pp.233-235

 〔問〕最近,糖尿病患者の血糖を測定する代わりに,ヘモグロビンAIcを測定するほうが血糖の変動を知るのに確実だということを聞きましたが,ほんとうでしょうか.

免疫血清 α1-ミクログロブリン

M生 , 高木 皇輝

pp.235-237

 〔問〕α1-ミクログロブリンの単離法と文献を教えてください.

免疫血清 ヘペス緩衝液

T生 , 井上 栄

pp.237-238

 〔問〕ヘペス(HEPES)緩衝液の緩衝作用,その処方,また赤血球凝集反応などに用いるときの添加アルブミンの濃度や,その他注意点を教えてください.

微生物 鼻腔栄養患者の喀痰と胃液からの緑膿菌検出について

T子 , 藪内 英子

pp.238-239

 〔問〕栄養摂取のため鼻腔から胃にチューブを通している5人の患者(重度の肢体不自由児)の喀痰から,Pseudo monas aeruginosaが認められ,5,6か月たっています.2度胃液を調べましたが同じく緑膿菌が認められました.X線,臨床症状より炎症部位は全く認められませんでしたが,AMK (吸入),セファメジンなど抗生物質投与を続けています.その結果,色素産生のキングBからAへの移行,色素産生の遅れなどは出てきましたが相変わらずです.

 食道粘膜に付着していると思われますが,緑膿菌の種類による病原性の有無について教えてください。また緑膿菌に効力のある抗生物質が他にありましたら,併せてお願いします.

臨床生理 閃光刺激賦活法

E生 , 高橋 剛夫

pp.239-240

 〔問〕脳波検査で閃光刺激賦活法は極めて広く行われていますが,光原性てんかんの発見率はどれくらいのものでしょうか.

診断学 前立腺癌の早期診断法

A生 , 小磯 謙吉

pp.240-242

 〔問〕前立腺癌の早期診断法を教えてください.臨床検査としてはどのようなものがありますか.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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64巻12号(2020年12月発行)

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64巻10号(2020年10月発行)

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64巻9号(2020年9月発行)

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今月の特集2 どうする?精度管理

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60巻3号(2016年3月発行)

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今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
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59巻13号(2015年12月発行)

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59巻12号(2015年11月発行)

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今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

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59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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