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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査24巻6号

1980年06月発行

雑誌目次

今月の主題 赤血球の化学

カラーグラフ

溶血性貧血

三輪 史朗

pp.628-630

 溶血性貧血には種々の病因によるものがあり,その診断の手掛かりは赤血球形態の観察から得られることが多い.赤血球形態の観察はともすれば怠りがちになるのが昨今の検査室の現状であり,実地医家では忘れられかけている.このため診断の重要な手掛かりが得られないことがあるので,注意を喚起したい.ここでは主要な赤血球形態に異常をみる溶血性貧血例を示した.

技術解説

自己免疫性溶血性貧血の検査—Coombs試験と自己抗体の誘出法

神奈木 玲児 , 上尾 八郎 , 稲本 キヨ , 三角 香代子 , 野崎 康子 , 恒松 徳五郎

pp.631-638

 自己免疫性溶血性貧血の溶血性貧血のうちに占める比重は大きく,後天性溶血性貧血患者の大部分を占めている.本症の診断は,患者赤血球ないし血清中に自己抗体の存在を証明することにかかっている.したがって1945年にCoombsらにより再発見された抗グロブリン試験(以下Coombs試験)は,本症の診断の基礎になる重要な検査法であり,その臨床的意義と手技は確立されている.しかしCoombs試験は単に赤血球に抗体ないし補体が付着していることを示すだけで,その抗体が自己抗体であるかどうかについてはこれだけでは分からない.自己免疫性溶血性貧血を確診するためにはその抗体が自己抗体であることを証明しなければならない.この場合には患者赤血球に付着している抗体を誘出(elution)して,それが赤血球に対する抗体活性を持っているかどうかを確かめなければならない.

 また近年,アルドメットやセファロスポリン系,ペニシリン系の抗生物質が頻用されるにつれて,薬剤性の免疫性溶血性貧血についての関心が高まってぎている.これら免疫性溶血性貧血の検査法について,温式自己抗体を中心に薬物抗体の検出法も併せて紹介したい.

赤血球のサンプリング

佐々木 匡秀 , 土井 和子

pp.639-648

 現行の血清(漿)を中心とした臨床化学から脱却し,細胞成分分析化学のルーチン化を夢見て,赤血球内含有物質の簡易測定法を確立しようと,キャピラリーサンプリングシステムなるものを考案した1)

 本システムの基本構想は一定量の赤血球を容易かつ正確に採量しようと,管径を等大に作製した合成樹脂製キャピラリーに血液を詰め,これを高速遠心し赤血球を石垣状に詰め(packed cell),一定間隔の幅に固定した2枚のカミソリの刃で赤血球層を切断し,一定量の赤血球層を溶血させようとするものである.併せて,だれでも簡単に測定できることを念頭に操作の簡略化に務め,本術式に必要な種々の小道具類を考案した.

DNA合成に関する酵素の測定

坂本 忍

pp.649-655

 細胞の分裂,増殖には細胞核におけるDNA複製が必要であり,このDNAの複製に関与しているのがDNA合成酵素(DNAポリメラーゼ)である.人間や哺乳動物のDNAポリメラーゼは多様で,少なくともDNAポリメラーゼα,β,γの3分子種の存在が認められている1).このような細胞のDNAポリメラーゼの多様性の意義と機能については,十分解明されていない.細胞の中のDNAポリメラーゼ活性の大部分を占めるのはDNAポリメラーゼαであるので,本酵素が細胞のDNAの複製に際し働くと考えられており,DNAポリメラーゼβは損傷したDNAの修復を行う酵素とみなされている2).DNAポリメラーゼγの機能は不明であるが,細胞がDNA合成を開始するときに働く酵素との説があるが,最近本酵素は核以外にもミトコンドリアのDNAポリメラーゼとみなされている3)

 このようなDNAポリメラーゼの多様性は,細胞の増殖などの特殊な機能を円滑に営むうえで好都合である.人間の造血細胞のDNAポリメラーゼの検索は,種々の血液疾患の細胞の増殖の病態生理を解明する重要な情報を提供すると考えられる4,5)

Glucosylated hemoglobins—HbA1cを中心に

稲田 満夫

pp.656-662

 合成後(posttranslational)にヘモグロビンA(HbA)が糖成分とケトアミン結合したものがGlu-cosylated Hbである.これは陽イオン交換樹脂を用いて食塩水の直線勾配(linear gradient)によるカラムクロマトグラフィーを行うと,HbA1a1,HbA1a2,HbA1b及びHbA1cの順に溶出され,これらを一括してHbA1と呼ぶ.HbA1以外のHbAの主成分はHbA0と呼ばれている.HbA1のうちHbA1cが量的に最も多い.

 近年,糖尿病患者血液でHbA1の増量が見いだされ,しかもそれが長期間の血糖コントロールの指標として有用であることが注目されてきた.HbA1の測定にはミクロカラムを用いたキットが発売され,広く日常臨床に応用されている.最近,更にHbA0,血清蛋白,その他の組織蛋白でもGlucosy-Iationの行われていることが見いだされ,糖尿病合併症との関連が注目されている.これらのGluco-sylated proteinの検出には,それを酸性で加熱脱水し放出される5-ヒドロキシメチルフルフラルを5-チオバルビツール酸で検出する比色法が応用される.

総説

赤血球膜の臨床病理

八幡 義人

pp.663-671

正常赤血球膜の構造と機能1〜6

 ヒト成熟赤血球は中央のくぼんだ円板状(biconcave disc形)をしており,無核である.骨髄中に存在する赤血球の幼若型である赤芽球段階では,このくぼみは認められずに単に円板状(discoid)をしているが,網状赤血球の段階より更に成熟が進むと,このくぼみが生ずるようになる.

 赤血球断面を電顕的に観察すると,赤血球膜は二重層から成ることが分かる.すなわち,厚さ約25Åの二つの暗層をはさんで中央に厚さ約30Åの明層が認められる.走査電顕像では赤血球膜外表面は比較的平滑に見えるが,若干の皺壁が認められる.これを更に凍結剥離法により観察すると,膜外表面には直径約60〜90Å大の円形の小構造物が比較的均等に散在しており,この一部は上記の膜二重層を貫いており,長さ数百Å,径40〜60Aに達するものも存在する.

臨床検査の問題点・128

溶血による妨害

水田 亘 , 佐野 紀代子

pp.672-677

 溶血現象が検査値に大きく影響するので,採血後の検体操作に十分な注意を要することは周知のことだが,その溶血の実態やチェック法は余り知られていない.そこで,殊に生化学的検査において溶血がどう妨害して,それをどう読んだらよいか検討する.

(カットは溶血した赤血球(上)と正常赤血球(下)の電顕像)

検査と疾患—その動きと考え方・42

慢性寒冷凝集素症

小鶴 三男

pp.678-683

 症例 K.T.,41歳,男.

 主訴 全身倦怠感,貧血.

私のくふう

封入剤容器としての点眼びんの使用について

有賀 たま江 , 前田 明

pp.662

 従来より,封入剤容器としてガラス製のいおゆるバルサムびんが市販されているが,しばしば縁に封入剤が粘着してふたが取りにくくなり,その取り外しや,またこれを無理に取ろうとして容器が壊れるなどの不便を,多くの病理技師が経験していると思う.約1年ほど前より我々は封入剤容器としてバルサムびんに代わり,プラスチック製点眼びん10ml容量のものを使用しているが,幾つかの点でガラス製バルサムびんより使いやすいことが分かった.

 まず指の圧力の加減により任意量の封入剤が得られ,更に容器を横位にしても容器中の封入剤が自然に流出することもなく,ふたが密着してその取り外しに苦労することもない.そのうえガラス製バルサムびんに比べ,極めて安価(1本約15円くらい)に入手することができるなどの利点がある.

Ex Laboratorio Clinico・42

無ハプトグロビン血症—特に家系内発生例を中心に

松友 啓典

pp.684-690

ハプトグロビンの研究の概要

 血色素尿症を起こさせるとき,静脈内に注入する血色素量は各種の疾患で異なる1)ことが1915年ごろに知られていた.その後フランスのJayle2)ら(1938年)によって,血清中のヘモグロビン(Hb)と不可逆的に結合してペルオキシダーゼ活性を示す物質が存在することが認められ,それがハブトグロビン(Hp)と名付けられた.更にこの物質には二つの型が存在することが示され,その一つはネフローゼの患者の尿から分離され(Ⅱ型),もう一つはヒトの血清から分離された(Ⅰ型).それぞれの分子量は85,000,169,000くらいと算定され,Ⅰ型はⅡ型のHpがダィマーの形になったものであると報告されていたが,この方面の研究は当時このあたりまでで,余り発展していない.

 1955年Smithies3)のデンプンゲル電気泳動法の開発によって,この分野の研究はにわかに進展し,さきのJayleらが報告していたモノマー型とダイマー型は,Smithies分類によると1-1型と2-2型のHpに相当することが分かった.本邦におけるHpの調査報告は1958年4)ごろから行われている.

負荷機能検査・6

PAHクリアランス試験

折田 義正 , 今井 宣子 , 阿部 裕

pp.691-698

 血液と尿の性状を対比することによって,腎機能をより正確に知ろうという考えは古くからあった.Ambard恒数(1912),Addis比率(1916)に始まり,次いで1921年Van Slykeの尿素クリアランスの概念へと進展,その後この概念は諸種物質のクリアランス測定へと応用され,糸球体機能,尿細管機能,腎の血行動態を数理定量的に捕らえることができるようになり,腎生理・病態生理学上大きな発展を遂げた.なかでもパラアミノ馬尿酸クリアランス(CPAH)は腎血漿流量(RPF)を非観血的かつ比較的容易に測定できる腎機能検査法として,今日一般的に用いられている.

多変量解析の応用・6

因子分析

古川 俊之 , 田中 博

pp.699-706

はじめに

 前回の主成分分析は,多数の特性変量で記述される個体間の変動をできるだけ少数の合成変量で要約することを目的としていたが,因子分析はやや異なった観点からこれと同様の分析を行うものである.主成分分析では特性変量群で記述される個体間の全変動から主成分を構成したが,因子分析はこの変動をあらかじめ各特性変量の変動に共通に含まれている変動成分と,各特性変量に独自に含まれる変動成分に分離し,共通に変動する成分のみに注目してこれをできるだけ解釈しやすい変動因子に分解し,その変動の由来を説明しようとする手法である.もちろん各特性変量の変動に占める共通成分や独自成分の割合は,得られたデータからだけでは一義的に決定できないので,各特性変量間の相関関係から適当な基準のもとに推定したり,あるいは分析者が分析の目的に応じて与える必要がある.

 また以上のように定めた共通変動成分から因子を抽出するときにも,主成分分析のように一義的な方法があるわけではなく,分析の意図や目的に応じて様々な基準から抽出される.特に主成分分析はデータの要約に重点があるに対し,因子分析では各特性変量の共通変動成分を,それぞれ特徴を持った因子群の変動に分解して解釈することに重点が置かれ,寄与率の高い順に因子を抽出することには必ずしもこだわらない.

研究

酵素法に基づくアミラーゼ活性の測定法・2—各酵素法における問題点

牧瀬 淳子 , 大沼 洋子 , 金子 保 , 原 こずゑ , 金山 正明

pp.707-711

はじめに

 最近,各種の酵素法に基づくα-アミラーゼ測定法が紹介されており,自動化が可能になってきた.これらの酵素法は二つの方法に大別され,一つはマルトース・ホスホリラーゼ法1,2(A法)であり,他の一つはα-グルコシダーゼ法3)(B法)で,いずれも最終的にNADHの増加をrate assayにより測定してアミラーゼ活性を求める方法である.A,B法の測定原理を表1に示す.我我は既にA法に関して本誌4)で報告しているが,更にB法の測定原理に基づき,反応の前処理としてBio GEL(Ca-リン酸溶液)のカラムを用い,DuPont acaにより測定する方法(C法)5)についても検討を行ったので,これら3法を用いた測定法の問題点について報告する.

新しい臨床検査としてのフィブリノゲン分画測定の試み

前田 恭子 , 今村 多恵 , 森川 幸子 , 奥田 克子 , 小島 早苗 , 須知 泰山

pp.713-717

はじめに

 フィブリノゲンは血漿中の血液凝固因子のうちでは最も高濃度に存在しており,血液凝固に際してはフィブリンとなり,血餅の主成分を構成する.したがってフィブリノゲンの異常を検知することは,血液凝固系疾患の診断にとって極めて重要である.また,フィブリノゲンは肝で生産されるため血漿中のフィブリノゲンの量は肝機能をよく反映するから,肝機能を知るための手段としても利用されてきた.

 フィブリノゲンはα(A),β(B),γなるポリペプチド鎖のそれぞれ一対ずつ,合計6本のポリペプチド鎖より成る単一な蛋白であると考えられてきた1)が,最近に至って,フィブリノゲンが種々の分子種より成る可能性が示唆されるようになった.例えばFinlaysonら2)及びLipinskaら3)は,それぞれヒトフィブリノゲンが高分子量,低分子量の2分画より成ることを報告した.Mose-ssonら4)はこの低分子量分画がフィブリノゲンの部分水解物であると主張した.一方,Lipinskiら5)は重症肝障害患者の血漿において,総フィブリノゲン量は正常であるが,高分子分画が減少していることを報告した.またWeinsteinら6)は肝硬変患者の血漿において,フィブリノゲンの高分子,低分子分画の比は正常であるが,そのα(A)鎖の組成が異常であると報告した.

臨床化学分析談話会より・81<関東支部>

日常検査に超微量分析法の積極的な導入推進を!—小児の臨床化学

仁科 甫啓

pp.712

 東大薬学部記念講堂改築のため,第229回臨床化学分析談話会(1980.2.19)は慶応大学医学部東校舎講堂で行われた.「超微量分析法の導入」を主題として次のような話題提供がされた.

「Microlyzerによる超微量分析」

編集者への手紙

コントロール・サーベイの中性脂肪をきちんと測ると落第点がつく

影山 信雄

pp.718

 日本医師会の精度管理調査で,昭和52,53年度と連続して中性脂肪の測定値に"D"という評価をいただきました.使用している測定法は,"酵素による比色法"に属するLPL-DNPH法です.昭和53年度の調査結果では,1,072施設が酵素比色法で測定した試料1の平均値は88.9mg/dlですが,私どもの測定値は約1/2の47mg/dtでした.

 2年連続の汚名返上のために,誤差原因の追求を行うべく酵素比色法の測定原理から考えてみました.原理的には大きく三つに分けられますが,いずれもLPLにより中性脂肪が加水分解を受けて生ずるグリセロールを測定することに変わりはありません.ところが市販キットで血清中に既存する遊離グリセロールを,検体盲検をとることによって消去できるものはLPL-DNPH法のみです.

新しいキットの紹介

ラテックス凝集反応によるHBs抗原検出の基礎的検討

生田 満 , 三浦 秀人 , 宮沢 光瑞

pp.719-721

緒言

 HBs抗原は1965年,Blumberg1)らにより発見された.その後大河内2),Prince3)により,HBs抗原とB型肝炎との因果関係が血清学的方法で明らかにされるとともに,形態学的には球状粒子,管状粒子,Dane粒子の外被と共通抗原を有することが報告されてきた4)

 一方,B型肝炎の臨床診断,経過判定,手術や緊急の輸血などに際して,HBs抗原の測定は極めて重要であり,検出方法としてmicro Ouchterlony法5),single radial immunodiffusion法(SRID法)6,7),immuno-electrosyneresis法(IEF法)8),reversed passive he-magglutination法(R-PHA法)9),radioimmunoassay法(RIA法)10)などが次々と開発されてきた.しかしこれらの測定法を簡便性,迅速性,正確性という観点からみるといずれも一長一短があり,緊急の検査法としては必ずしも適していないのが実情である.

酵素免疫測定法によるHBs抗原検出方法の検討

神田 靖男 , 伊藤 経夫 , 星野 茂角 , 武尾 宏 , 雨宮 洋一 , 勝原 徳道 , 荒川 泰行 , 志方 俊夫

pp.722-724

はじめに

 B型肝炎ウイルス(HBV)の関連抗原,抗体を検査することは,HBVの持続保有者が2〜3%と高い本邦では,輸血などに際し事前にこれら保有者を見付け出すことが,HBVの感染及びB型肝炎の発症予防に必須であることから極めて重要であるとともに,臨床の場においても肝疾患の診断に必要欠くべからざるものである1,2)

 HBVに関連した抗原抗体系として,現在HBs抗原・抗体系,HBc抗原・抗体系,HBe抗原・抗体系の三つが明らかにされている.このうちHBs抗原・抗体系については多種多彩の測定方法が開発され,多くの施設で利用されているがそれぞれ一長一短あり,測定に際しわずかながら問題が残されている(表1).

検査室の用語事典

脳波検査

江部 充

pp.725

57) frontal intermittent rhythmic delta activity (FIRDA);前頭部間欠・律動性δ(デルタ)活動

 頭の1側または両側の前頭領域に出現する1.5〜3Hzの規則的な正弦波様の波型を持つ徐波群発を言う.皮質下のspace occupied lesion,例えば脳腫瘍などでしばしば出現する.垂直眼球運動によるアーティファクトと間違わないように注意すべきである.

筋電図検査

渡辺 誠介

pp.727

48) Golgi tendon organ;ゴルジ腱器官

 Golgiが1880年に骨格筋と腱の接合部にある張力受容器を報告した.筋紡錘が筋線維に並列に入っているのに腱器官は直列に連結されており,筋紡錘一次終末よりも閾値が高い.腱器官からのインパルスは脊髄で介在ニューロンを経てその筋には抑制,拮抗筋に促進的に作用する.なおいわゆる腱反射はハンマーで腱をたたくが,この伸張受容器は筋紡錘一次終末であって腱器官ではない.

質疑応答

臨床化学 CPKのUV法による測定

K生 , 小林 允子

pp.729-731

 〔問〕現在CPKをCPK・モノテスト(紫外部吸光度測定,rate法)で測定していますが,最近高ビリルビン血清の検体を測定したところ,本来吸光度の増加を示す反応が逆に吸光度の減少を示しました.文献などではビリルビンの影響はほとんどないように書いてありますが,こういう場合のUV法における問題点,特に高ビリルビン血清,乳び血清の影響について教えてください.またその場合どのように測定すればよいのでしょうか.なお上記の検体は,ジホルマザンの発色法では21mU/mlでした.

血液 高血圧と血球数の相関関係

H子 , 高橋 隆一 , 伊藤 宗元

pp.731-732

 〔問〕赤血球はずいぶん少ないのに高血圧の人がいます.血圧と血球とは全く関係ないとは思いますが,少しは何らかの影響を与えるのではないでしょうか.つまり血圧の高い人は血球も多いように表面的には感じられるのですが,血圧と血球の関係について詳しく教えてください.

免疫血清 二峰性アルブミンについて

S生 , 土屋 達行 , 河野 均也

pp.732-735

 〔問〕蛋白分画において,正常血清よりも泳動の速いファーストタイプと思われる異常蛋白を経験しました.最初は二峰性アルブミンと思いウサギ全血清で,次はプレアルブミンと思いウマ血清で免疫電気泳動を行いましたが,ともに異常はないようです.抗原過剰かと思い2,4,8,16倍まで希釈してみましたが同じです.この場合の考え方及び検査実施方法をご教示ください.

微生物 空中浮遊菌の検査法

W生 , 古橋 正吉

pp.735-737

 〔問〕病院内の空中浮遊菌の検査の仕方を教えてください.

病理 スクリーナー以外の細胞診検査

O生 , 田中 昇

pp.737-739

 〔問〕スクリーナーの資格を持っていない者ですが,病院内の細胞診検査を行っていきたいと考えています.当院には病理医も細胞診指導医もおりません,どのような方法で行っていったら良いのでしょうか,それともやはり不可能なのでしょうか.クラスⅢa以上は検査センター,対がん協会などに依頼することは可能です.

 ちなみに過去2年間,他の病院で一次スクリーニングに携わっていたことがあります.

一般検査 皮膚炎とダニ

N生 , 大島 司郎

pp.739-742

 〔問〕最近皮膚真菌の直接鏡検(KOH標本)にてしばしばヒゼソダニと思われるようなダニが見られます.クモ形鋼ダニ目のうちヒトに疥癬様の症状(発疹,小水泡など)を起こすダニについて,その種類と鑑別点,形態学的特徴をご教示ください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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64巻12号(2020年12月発行)

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59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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