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研究
Paul-Bunnell反応のマイクロタイター法への応用及び各種動物血球を用いた異好抗体の測定
著者: 熊谷エツ子1 上村弘子1 大瀬戸素子1
所属機関: 1熊本大学医療技術短期大学部衛生技術科
ページ範囲:P.89 - P.92
文献購入ページに移動現在,EBウイルス(EBV)感染症と考えられる伝染性単核症(IM)1)は,発熱,リンパ節腫脹,異型リンパ球の増加,Paul-Bunnell(P-B)反応,Davidsohn吸収試験2)(P-B-D反応)の上昇,EBV抗体価の上昇などを特徴とする熱性疾患である.日常,IMの血清学的診断に用いられているヒツジ血球を用いたP-B反応は感度が悪く,P-B-D反応を行って異好抗体の吸収パターンを見ようとしても,吸収前の値が低いため鑑別が困難である.そこで今回,私たちはヒツジ血球とヒツジ血球より感度の高いウマ血球4)を用いて,手技の省力化,検体及び試薬の微量化を目的として,マイクロタイター法で異好抗体の検出を試みた.更に各種動物血球を用いた異好抗体の検出など若干の検討を行ったので報告する.
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