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サブタイプayの抗HBsを感作に用いて作製したRPHA測定試薬
著者: 船越哲1 上村八尋1 西川勝1 田島政和1 生垣賢2
所属機関: 1ミドリ十字中央研究所 2国際試薬
ページ範囲:P.97 - P.100
文献購入ページに移動現在RPHA法によるHBsAgの測定試薬は数多く市販されるに至っている.HBsAgにはadr,adw,ayr,aywの4種のサブタイプがある.このうちayは日本では1%以下であるが,特定の地域,例えばGianotti病の流行地域などではayの比率が高くなり,疫学的にも臨床検査においても,ayを診断することが重要な場合も多い.
日本においてはほとんどがadrとadwであることから,日本で集められたHBsAg陽性材料を用いて製造されたRPHA試薬では,yをほとんど含まないと考えられる.実際PHA試薬(ヘブスゲンセル®)は抗yとは反応しないことが明らかとされている1).これに対してrとwについては,RPHA試薬(アンティヘブセル,オーセル,リバースセル)でいずれもadrとadwの血清中最小検出濃度に差は認められていない2).
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