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特集 臨床神経生理学的検査の進歩 Ⅰ 脳波
1.脳波計の進歩—我が国における脳波計の進歩を中心に
著者: 福沢等1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1204 - P.1212
文献購入ページに移動 近年,脳波検査の普及には目ざましいものがあり,中枢神経系の疾患の診断にとってもはや欠かすことのできない検査法の一つとなっている.数年前,CTスキャンが人体臓器の形態的変化を三次元的に捕らえる画期的な検査法としてはなばなしく登場した時,脳波検査にとってかわるそれ以上のものとの声もささやかれた.しかし脳波検査は,脳の機能の時々刻々の変化を知ることのできる唯一の検査法としてその地位は少しもゆるぎはしていない.
H.Bergerが1924年(大正13年),人間の脳波を観察し,5年後の1929年(昭和4年)に"Über das Electr-enkephalogramm des Menschen"という表題で初めて公表して以来今日まで50余年になる.脳波に関するいろいろな知見は,特に第二次世界大戦を境として以後幾何級数的に集積されてきたが,これはひとえに,時期を同じくして目ざましい進歩,発展をとげてきた電子工学に負うところが甚大である.
H.Bergerが1924年(大正13年),人間の脳波を観察し,5年後の1929年(昭和4年)に"Über das Electr-enkephalogramm des Menschen"という表題で初めて公表して以来今日まで50余年になる.脳波に関するいろいろな知見は,特に第二次世界大戦を境として以後幾何級数的に集積されてきたが,これはひとえに,時期を同じくして目ざましい進歩,発展をとげてきた電子工学に負うところが甚大である.
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