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特集 臨床神経生理学的検査の進歩 Ⅰ 脳波
3.ポリグラフィー
著者: 井上健1 志水彰1
所属機関: 1大阪大学精神医学教室
ページ範囲:P.1222 - P.1228
文献購入ページに移動 一種類だけでなく多くの種類の生体信号を同時にとりだし,ある生体の現象を多面的に理解するために多くの生理学的記録法を同時に連続して行う.これをポリグラフィー(法)と呼び,中枢神経系または自律神経系の機能及び両者の関係をみるために用いられる、この一つの例として精神分裂病患者の幻聴体験時の発語筋筋電図を中心にしたポリグラフィー記録を図1に示す1).ポリグラフィーにより,このように精神現象をより客観的にみたり,睡眠の生理機能を調べたりする.重症患者の監視にはポリグラフィーは有用となる.被検者が自由に行動できる状態(リハビリとかスポーツ医学などで)が必要なときはテレメーターにて行う.また脳波とそれによく混入するアーチファクトとの鑑別にはポリグラフの記録及び知識が必要となることがある,ポリグラフィーは次のような構成でもって行われる(図2).すなわちまず生体から電極またばトランスジューサを用いて必要とする生体信号をとりだす,それは,通常は微少なので,増幅器で増幅し,ついで記録器で信号の視覚化と保存のために記録する.更に定量表示のための数値化が必要なら増幅器からの出力をA〜D変換しデータ処理を行う.
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