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特集 臨床神経生理学的検査の進歩 Ⅰ 脳波
5.モニタリング
著者: 小柏元英1 横田仁1
所属機関: 1杏林大学脳神経外科
ページ範囲:P.1240 - P.1248
文献購入ページに移動 脳波検査は脳の電気的活動を捕らえることにより脳の機能を知る検査として広く活用されてきた.近年,電気生理学の進歩により脳波計の精度の上昇・測定の能率化が進み,更に生体における種々の電気現象の測定が可能となり,またデータ処理法の進歩がみられる.
脳波は脳の電気的活動を描出したものであるために,形態学的・病理学的・生化学的検査ほど診断決定の意義は高くない.しかし神経系の機能的・器質的疾患により脳の電気的活動は変動するので,これを測定することにより脳の機能障害はどの程度か,全汎性の障害か局所的なものか,この障害は将来どのように進展すると考えられるかについて有力な情報を提供する.この分野こそ脳波は独占的価値を持つと考えてよい.
脳波は脳の電気的活動を描出したものであるために,形態学的・病理学的・生化学的検査ほど診断決定の意義は高くない.しかし神経系の機能的・器質的疾患により脳の電気的活動は変動するので,これを測定することにより脳の機能障害はどの程度か,全汎性の障害か局所的なものか,この障害は将来どのように進展すると考えられるかについて有力な情報を提供する.この分野こそ脳波は独占的価値を持つと考えてよい.
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