文献詳細
文献概要
特集 臨床神経生理学的検査の進歩 Ⅱ 筋電図 2.誘発筋電図の進歩と問題点
1)神経伝導速度測定法
著者: 佐藤勤也1
所属機関: 1日本大学整形外科
ページ範囲:P.1324 - P.1329
文献購入ページに移動 外傷による末稍神経損傷の臨床診断,すなわち損傷部位,程度や予後の診断は神経症状により通常は容易であり,補助的診断としての電気生理学的検査が必要だとしても神経幹伝導試験や筋電図検査で十分である.
しかしながら,神経の圧迫及び絞扼障害や,末稍性ニューロパチー(peripheral neuropathy)など軽微な神経障害では,その神経症状も少ないため,神経障害の有無はもちろん障害部位や程度を正確に判断することが容易でない.また,subclinicalな神経障害,小児や非協力的な患者あるいは詐病などでは神経症状の客観的把握が困難であり,正確な臨床診断ができないことも多い.そこで.このような場合,神経の微妙な障害にも対応して異常を示す神経活動電位ならびに伝導速度の測定は,客観的かつ量的に神経の障害部位と程度を診断できる.したがって,いわゆる末稍神経障害では本法は臨床所見ではうかがい知ることのできない点を補足することの可能な,補助診断法である.そこで本稿では,神経伝導速度測定の実際と問題点について述べる.
しかしながら,神経の圧迫及び絞扼障害や,末稍性ニューロパチー(peripheral neuropathy)など軽微な神経障害では,その神経症状も少ないため,神経障害の有無はもちろん障害部位や程度を正確に判断することが容易でない.また,subclinicalな神経障害,小児や非協力的な患者あるいは詐病などでは神経症状の客観的把握が困難であり,正確な臨床診断ができないことも多い.そこで.このような場合,神経の微妙な障害にも対応して異常を示す神経活動電位ならびに伝導速度の測定は,客観的かつ量的に神経の障害部位と程度を診断できる.したがって,いわゆる末稍神経障害では本法は臨床所見ではうかがい知ることのできない点を補足することの可能な,補助診断法である.そこで本稿では,神経伝導速度測定の実際と問題点について述べる.
掲載誌情報