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文献詳細

雑誌文献

臨床検査25巻11号

1981年11月発行

文献概要

特集 臨床神経生理学的検査の進歩 Ⅱ 筋電図 3.単線維筋電図

1)出現様相について

著者: 本間伊佐子1

所属機関: 1虎の門病院生理学科

ページ範囲:P.1350 - P.1356

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 神経・筋系の疾患に対して筋線維の活動電位を指標とする筋電図検査が用いられてから久しい.筋肉は多数の筋線維から成り立っているが,収縮の単位としては,一つの運動神経細胞と,1本の神経線維と,それによって支配されている1本の筋線維の組み合わせである.
 運動単位(motor unit),またはNMU (neuromuscu-lar unit)と呼ばれているこの組み合わせの機能を検査することによって,神経・筋系の疾患の損傷部位がどこにあるかを解明しようとするわけである.針電極を用いる筋電図検査はこの目的から始まっているが,実際には一つの神経細胞の支配している筋線維の数は,筋によって異なるが数本〜数100〜1,000本にも及んでおり,末梢部では各々のmotor unitは複雑に入りくんだ構造となっている.また従来より用いられている臨床検査用の針電極は直径80〜100μmであるから,導出される活動電位は幾つかの単線維活動電位が重なりあった波形であり,時には他の神経支配下の筋線維活動も混入しており,単線維の活動は想定しているにすぎなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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