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文献詳細

雑誌文献

臨床検査25巻11号

1981年11月発行

文献概要

特集 臨床神経生理学的検査の進歩 Ⅱ 筋電図

5.脊髄誘発電位の現況

著者: 玉置哲也1 小林英夫2

所属機関: 1富山医科薬科大学整形外科 2千葉大学整形外科

ページ範囲:P.1378 - P.1385

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 脊髄誘発電位(evoked spinal cord potential)という言葉が,比較的,身近かになってから,まださほどの日時が経過したわけではない.歴史的にみると,1951年にMagladely19)はヒトの第10〜11胸椎高位のクモ膜下腔に針電極を挿入し,はじめて末稍神経刺激による脊髄誘発電位(dorsal spinal cord action potential)を記録して,その電位の波形と伝導速度を測定しGasser andGraham (1933)10)の行ったネコを用いた実験とほぼ同じ結果を得たとしている.その後,この末稍神経刺激による脊髄電位が再び注目を集めるに至ったのは,1971年になってShimoji25)が硬膜外腔に細い電極を挿入する方法を始めたこと,更に,このころより,微小な電位を記録するための電子機器,すなわち平均加算装置の普及がはじまったことなどが原因となっている.他方,我が国においては時を同じくして二つの研究グループ14,31)が脊髄を硬膜外腔より直接に刺激することによって惹起される脊髄誘発電位の記録方法を開発した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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