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特集 臨床神経生理学的検査の進歩 Ⅱ 筋電図
6.データ処理
著者: 廣瀬和彦1
所属機関: 1東京都立神経病院神経内科
ページ範囲:P.1386 - P.1394
文献購入ページに移動 筋電図は,神経筋疾患の補助診断法としてだけではなく,リハビリテーション医学や動作学においても,有効な手段として広く活用されている.補助診断法としての筋電図は,普通筋電図とも呼ばれ,骨格筋の構成単位である筋線維自体の電気活動の状態把握と骨格筋の機能単位である運動単位(motor unit)の活動電位の状態把握が目標であり,波形分析が主体となる.一方,動作学的筋電図では,運動解析の一手段として,ある運動における個々の骨格筋のかかわりの有無や程度を,骨格筋の電気活動の面から把握しようとするもので,パターン分析や筋電図の積算が主体となる.
筋電図が情報としての価値を持つためには,このような波形分析,パターン分析や積算などの処理が必要となるが,処理に要する時間と労力から,検者の視察や目測によって判読され,それによって目的が達せられるとする場合も少なくない.しかし一方では,客観的で,精度の高い分析,処理を行うために,種々の方法が考案,開発され,有用性の検討が加えられているのも事実である.ここでは後者の例を中心に,筋電図データ処理の現状の一端を紹介する.
筋電図が情報としての価値を持つためには,このような波形分析,パターン分析や積算などの処理が必要となるが,処理に要する時間と労力から,検者の視察や目測によって判読され,それによって目的が達せられるとする場合も少なくない.しかし一方では,客観的で,精度の高い分析,処理を行うために,種々の方法が考案,開発され,有用性の検討が加えられているのも事実である.ここでは後者の例を中心に,筋電図データ処理の現状の一端を紹介する.
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